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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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いちごがいっぱい

今日スーパーに行くと愛知県のイチゴが売っていました。けっこう形の大きなものから
小さなものまでバラバラです。
「いちご作るよりスプレー菊作りに精進しろ!こるあっ!」
慶ちゃんがいちごになんか怒鳴ってます。
「何怒鳴ってるの?」
「知多の農家に喝を入れてるんだよ!」
「スプレー菊ってただたんに慶ちゃんがお花を植えて欲しいってだけだろ」
「愛知県はスプレー菊なんだよっ!」
「誰が決めたの」
「慶タン」
「あっそ」
「今日はイチゴいらないね」
「いるよ!愛知県のあまーい、あまーいいちごほしいよ!」
慶ちゃんはイチゴの陳列棚によじのぼっていちごを見定める。
「あら、私にも選ばせなさいよ」
「私もえらぶー」
忍ちゃんや剣ちゃんも陳列だなによじのぼろうとする。
値段を見る。
498円だった。
「高いから買わない」
そう言って私はイチゴ売り場を後にした。
「買わないの?ねえかわないの?」
目を丸くして慶ちゃんが私においすがる」
「かわない」
断言すると慶ちゃんはしょんぼりしてしまった。
忍ちゃんも剣ちゃんもテンション低め。
今日はスーパーの空中でドラゴンに乗って遊ぶのはやりませんでした。
そのあと、テレビコマーシャルで宣伝してた新製品のインスタントラーメンがあったのでカゴに入れる。
「あ、インスタントラーメンは体に悪いよ!」慶ちゃんがいった。
「でもいいじゃん、ひとつくらい。」
「一つっていっても5食パックじゃん!」
「そうだね、でも5食パックしか売ってないんだ」
最近のラーメンは5食パックとかで売ってることが多い。一つずく買えないから不便だなあ。
「まあ、たまにはいいんじゃない、あんまり我慢してストレスをためるのも反対に体に悪いし」
忍ちゃんが言った。
「だめだよ、忍ちゃん甘やかしたら、この人が早死にしちゃったらどうするの?保険金かけてるの?
保険金殺人事件なの?」
「何バカなこと言ってんの、精霊が受取人ってどこの生命保険会社が払うのよ、
だいたい、私ら人間の銀行口座持ってないし」
二柱が言いあいしている時、剣ちゃんは目を輝かせてリラックマミニパックソフトせんべいを
見つめていた。
慶ちゃんが剣ちゃんを見る。
「あ、それほしいの、ほしいんでしょ」
慶ちゃんが剣ちゃんの方によっていく。
慶ちゃんは私の方を見る。
「剣ちゃんほしそうだよ、ほしそうだよ」
さっきいちごを買ってあげなかったので、ちょっとかわいそうだとおもっていた処だ。
148円なのでリラックマソフトせんべい5つパックを買ってあげた。
「慶タンたちにも買ってくれるんでしょ、平等だよね、そうだよね」
慶ちゃんは言った。
しかたないので、ぼんち揚げの5つパックを買ってあげようとする。
「今日はこつぶっこのほうがいい」
いつも慶ちゃんは歌舞伎揚げとかぼんち揚げが好きなんだが、今日はこつぶっこが欲しいみたいだ。
「私はこのミニボール5食パックがいいわ」
そう言うので忍ちゃんにはボーロを買ってあげた。
こつぶっこの売り場に行くと、98円で売っていた。ほかの2柱は148円なのに、
慶ちゃんだけ98円になってしまった。
「残念だったね」というと、慶ちゃんは胸をはった。
「お金の問題じゃないよ!好きな時に好きなものを買ってもらうのがうれしいんだよ!プライスレス!」
「でも、考えたら、私たち三柱にお菓子を買ってもらった金額といちご1パックの金額ってあんまり
かわらないじゃない。これじゃ、お菓子買ってもらうよりいちご1パック買ってもらったほうがよかったわ」
忍ちゃんが不満を言った。
「慶タンもいちごのほうがよかったかな」
「じゃあ、お菓子をキャンセルしていちごにする?」
私が言うと忍ちゃんと慶ちゃんは首を縦に振った。
ただ、剣ちゃんはりらっくまソフトせんべいをにぎりしめて、口をとがらせ、顎のところに梅干しの種みたいな
皺をうきたたせている。
剣ちゃんリラックマ好きだからなあ。
「あら、あなた、人生に妥協はつきものよ、リラックマは今度にしなさい。いままで散々リラックマ
買ってもらってきたでしょ」
忍ちゃんが言った。
「剣ちゃん、みんなの協力が必要なんだよ!」
慶ちゃんが言った。
「分かった!じゃあ、妥協してアンパンマンソフトせんべいにするよ!」
そう言って剣ちゃんはりらっくまソフトせんべいを棚に帰して、アンマンパンソフトせんべいを
手に取った。値段は148円
「あんた、馬鹿なの、死ぬの?値段おんなじだったら意味ないじゃん」
忍ちゃんがツッコミを入れた。
「あーあ、いちごが買えないや、かえないや~」
慶ちゃんがじわじわ言う。
「分かったよ!剣ちゃんは死ねばみんな本望なんだね!責任を取って切腹すればいいんだね!」
剣ちゃんはそう叫ぶと、アンパンマンソフトせんべいを棚に戻して、野菜売り場に走っていき、
ネギをつかんで、お腹に突き刺すマネをした。
「武士の情けでござる、介錯をっ!」
「大変だよ!剣ちゃんは切腹しちゃうよ!死んじゃうよ!どなたかこの機内にお医者様はいらっしゃいませんかっ!」慶ちゃんは叫びながら走り回る。
「はいはい、わかった、わかった、ていうか、ネギで腹きれねーし」
「どうするんだよ!このままじゃ、剣ちゃんの命がハイパーピンチなんだよっ!」
慶ちゃんは叫ぶ。
「わかったよ、私のラーメンを売り場に帰して、そのお金でいちご買うよ。お菓子はみんな買っていいよ」
そういうと慶ちゃんは「やったー!」と言って走り回った。
剣ちゃんは目に涙を浮かべ、「殿っ!」と言って私の足にしがみついてきた。
殿じゃねーし。
忍ちゃんは冷静にお菓子売り場から乳ボーロをもってきて私につきだす。
「はい、これ私のね」
慶ちゃんはこつぶっこ。剣ちゃんは結局、アンパンマンソフトせんべい5食パックを買った。
私は新製品のインスタントラーメン5食パックを売り場に帰してくる。
まあ、そのほうが自分の体にもいいんだけどね。
それでいちごを買った。
家に帰ると、母がいちごを買ってきていた。
それを見ると、奈良のアスカルピーだった。
「やったー!慶ちゃんの予言が当たったー!」
慶ちゃんは大喜びした。
今日は、私が買ってきた愛知のイチゴを食べました。
名前は「ゆめのか」形がそろっていて、とってもおいしかったよ。

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