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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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祟りじゃ~

今日は久しぶりに父親とスーパーマーケットに行きました。
慶ちゃんたちはうちの父とスーパーに行くのが大好きです。
私と一緒に行くと、私がある程度言うことを聞いてくれるので、わりと
自由に欲しいものが手に入る。父は慶ちゃんたちの存在が分からないので、
勝手に買い物籠にものを入れる。それがスリリングでいいそうです。
最初に父は莓をかいました。
「うひょー!これ紅ほっぺだよ!剣ちゃんのだよ!」
剣ちゃんが喜んで手を伸ばす。剣ちゃんは莓の中でも紅ほっぺが大好物なのです。
慶ちゃんはさちのかやとよのか。忍ちゃんは章姫が好きなのです。
「だめよ」
忍ちゃんがそれを冷静に遮る。剣ちゃんは驚きの表情で忍ちゃんを見る。
「だって、今日は私が莓をもらう順番だもの。私がもらうわ」
剣ちゃんは思い出しました。今期、一番最初に莓をもらったのは剣ちゃんでした。
まだ小さい莓だけど、いつも剣ちゃんがものを貰うのは一番最後なので、今回くらいは
一番最初に貰うんだと言ってきかなかったのです。そして、たしかさちのかをもらいました。
「うううっ」
剣ちゃんは泣きそうになりました。そこへ父はカゴにバナナを入れる。
「あ!バナナだ!バナナほしい!」
剣ちゃんはバナナを貰いました。そのあと、野菜売り場を回っていると、トマトが98円で
売ってました。
「へへーん、剣ちゃんはトマトいらないもん、慶ちゃんがもらってねー」
バナナをもらった剣ちゃんはすまし顔で言いました。
「慶タンもトマトいらないよ!」
慶ちゃんはピョンピョン跳ねてさけびました。
「あれ、まってよ?このトマト、くまモンシールが貼ってあるよ!」
慶ちゃんがミニトマトにパッケージを指さしました。
「え!?くまもん!ほしい!くまもんほしい!」
剣ちゃんはクマもん画大好きなので大騒ぎです。
「じゃあ、バナナと交換してよ!」
慶ちゃんが言いました。
「いいよ!交換するよ!」
「わーい!わーい!」
慶ちゃんも剣ちゃんも自分のほしいものを貰えて大満足です。
そのあと、父は莓アイスを買いました。
これも忍ちゃんの順番だったので忍ちゃんが貰いました。
今日は忍ちゃんの順番が一度に回ってきて、忍ちゃんは大得意顔でした。
そのあと父は栗を買ってそれは慶ちゃんが貰いました。
しかし……剣ちゃんだけ何も買ってもらってません。
三柱全員そろって買ってもらわなかったものは、返還するのが
慶ちゃんたちの間でのルールです。地霊はみんな平等に扱わないといけないのです。
「ぎゃー!ぱぱしゃーん!買ってよ-!剣ちゃんに何か買ってよー!」
慶ちゃんが叫ぶ。
「そうだわ、私達がおパパ上が物を買うように念じればいいのよ、今こそ
私たちの神通力を見せる時だわ!」
忍ちゃんが叫ぶ。
「そうだね!一緒に祈ろうね!」
忍ちゃんと慶ちゃんが一生懸命祈る。
すると父は何かを取って買い物籠に入れた。
「やったー!願いが通じたよ!」
慶ちゃんが叫ぶ。
それはパック餅だった。
「ぎゃー!パック餅じゃだめだよー!」
慶ちゃんが叫びました。
お供物はすぐに食べられるものでないとダメなのです。
「さあ、引き続き祈るわよ!」
忍ちゃんが声をかける。
「そうだね!」
慶ちゃんが答える。
剣ちゃんはそれをボーッと見て居た。忍ちゃんが莓とアイスという一番いいものを
一度に貰ったことにあきらかに不満そうだ。
「むむむむむ」
忍ちゃんが祈る。
「ちょっと慶ちゃんも祈るのよ……」
忍ちゃんが慶ちゃんを見る。
慶ちゃんはスーパーのCMテレビボードを凝視している。
「ぷりま!ぷりま!ぷりま!ぷりま!ぷりまのポーク!」
CMの音楽にあわせて慶ちゃんが踊っている。
慶ちゃんは繰り返しフレーズに弱いのだ!
「何やってんのよ、あんたー!」
忍ちゃんに怒鳴りつけらえて、慶ちゃんはハッと我に返る。
「そうだね、このままじゃ、慶タンの甘栗も貰えなくなるからね!」
「むむむむむ……」
慶ちゃんが念じはじめた。その時、CMボードで昆布の塩こん部長のCMがはじまった。
「塩こん部長必殺の浅漬け!」
塩こん部長がビニール袋に白菜と塩昆布を入れてしゃかしゃか混ぜる映像がテレビに
映し出された。
「しゃー!しゃー!しゃー!しゃー!」
慶ちゃんは思わず、テレビ画面に向かって手を合わせ、上下にシャカシャカ動かしはじめた。
慶ちゃんはシャカシャカに弱いのだ!
「何やってのよ、あんたー!」
また忍ちゃんが怒鳴った。
そうしている間に父はレジに向かっていく。
「祟りジャー!剣ちゃんをないがしろにした祟りじゃー!」
剣ちゃんは楽しそうに踊ってクルクル回った。
「ああ、もうだめだわ!私のアイスが!アイスが-!」
忍ちゃんは絶望して両手で目を覆った。
「あ、プチトマト安かったからもう1パックかっとこ」
父がプチトマトを買ってカゴに入れ、そのままレジに向かった。
「やったー!」
「やったわー!大逆転よー!」
慶ちゃんと忍ちゃんは飛び跳ねて喜んだ。
「はい、剣ちゃん」
慶ちゃんは剣ちゃんにプチトマトを渡した。
剣ちゃんはショボーン(´・ω・`)としていた。
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