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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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おミカン買った

今日はちょっとイライラすることがあったので、ゲームセンターに気晴らしに行きました。
「ゲームセンターとか行くなよ!」慶ちゃんが怒ります。
慶ちゃんたちはゲームセンターの格闘ゲームが嫌いです。
闘争の気が嫌いなんですね。パチンコとか競馬場とかもあまり好きではないようです。
飲み屋さんとか夜の繁華街もあまり好きではありません。
夜の飲み屋さんはお客さんがストレスや愚痴を捨てに来るので、店から愚痴やストレスが
流れ出して、地面にこびりついていたりするそうです。
私ら人間には見えないけど。
でも、「まあ、いいじゃん」と言って行ってしまいました。最近の格闘ゲームは
別の店と通信対戦ができるようになっていて、周囲に人がいなくてもどこか遠くの店の
人と対戦できるようになってるみたいだ。
結局、格闘ゲームでボコボコに負けて、最後、踏みつけられて、余計ストレスがたまった。
「だから言ったでしょ!相手を負かそうとしたから自分がまかされたんだよ!」
慶ちゃんが言いました。
「ゲームとかパチンコとかギャンブルとかタバコとかはね、自分が必要だ、どうしても
無くてはいられないと思い込んでいるだけで、相手にしなければ気にならないもんなんだよ!
それは悪霊とかの悪い霊も一緒でね、悪い予感がして気になって怖いと思うから
よけい悪霊がつけあがるんだから、ホテルとかに泊まって、悪い予感がしても、
相手にしなけりゃ、何も怖くないんだよ。人間に悪いことをする霊とかは力が弱いから
脅かすことしかできなくて、人を殺すような力は無いから、全然大丈夫なんだよ!」
慶ちゃんはそんな事を教えてくれた。
ゲームセンターで散々負けたあと、スーパーに行く。
無駄遣いしたので、あまり買い物ができない。
「だから言ったじゃーん!」
慶ちゃんが怒っている。
私はお金がなかったので、まるちゃんのインスタントカレーうどんだけ買って
家に帰ろうとする。すると、慶ちゃんがお菓子コーナーの前で指をくわえてたたずんでいる。
買ってほしそうだ。でもあんまりお金はない。
「あら、慶ちゃん、今日はこの人、ゲームで無駄遣いしてお金がないから買ってくれないみたいよ」
忍ちゃんが言った。
「かーなしいね、かなしいね、かなしいねー争うばかりじゃ、かなしいねー」
剣ちゃんが渡辺美里の歌を歌った。
ゲームくらいでそこまで責めなくていいじゃん。
「あんま、落ち込むなよ!」
慶ちゃんがはげましてくれた。
なんか、慶ちゃんの口調が荒っぽいな。
私が格闘ゲームしてちょっと精神的に興奮してたから、その波動がうつって
ちょっと言葉づかいが荒くなったのかな。
「波長の法則よ」
忍ちゃんが私の心を読み取って言った。
「霊と人間は波長によってつながっているの。だから、あなたがあまり悪いことをすると、
悪い霊がやってきて、私たちは出ていかないといけないのよ。私たちは楽しいことが
好きだから、あなたにはいつも明るくほがらかに、そして優しく生きてほしいの、
私みたいにね」
おいおい、忍ちゃんのどこが優しくほがらかなんだよ。と私は一人、心の中で突っ込んだ。
かわいそうなので、やっぱりお菓子を買ってあげることにした。
しかし、私の前に忍ちゃんがたちはだかる。
「おまちなさい、インスタントラーメン買って、そのうえお菓子なんて食べたら体に悪いじゃない。
果物かなにかにしときなさい」
忍ちゃんが言った。
やっぱり忍ちゃんもやさしいのかな。
忍ちゃんがそういうので私は果物売り場に行った。
慶ちゃんが伊予かんをみつけて「伊予はまだ、16だから~!」とうたった。
古っ。
松本伊代のセンチメンタルジャーニーという歌だ。
そういえば、こいつら、私よりずいぶん長く生きてるんだったな。
「ねえねえ、慶ちゃん戦国時代の人とか見た事ある?」
「あるよ!」
慶ちゃんは答えた。
もしかして、歴史的人物の秘話が聞けるかもしれない。
「どんな事してた?」
「軍馬がウンコしてたよ!」
だめだこりゃ。
まあね、慶ちゃんたちは道を通る人たちを眺めてるだけで、お城に入れてもらえるわけじゃないからね。
あきらめてミカンを買って帰ることにした。
慶ちゃんは伊予かんを買い、剣ちゃんはオレンジを買い、忍ちゃんはスイーティーを買った。
忍ちゃんは何かにつけてオシャレっぽいものを買いたがるなあ。
ミカンは1個100円前後だった。
インスタントラーメンとミカン3つで千円以内で買い物がすんだ。
今日は慶ちゃんたちにちょっと気を遣わせてしまったな。
これからゲームセンターとか行かないようにしようっと思った。
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ピコラゲットだぜ!

父と一緒にスーパーに行ってきました。
いつもの定番コース。最初にプチトマトを2個買って、そのあとフジッコのお豆さんを買う。
そのあと父はラーメン売り場に行きます。日頃、インスタントラーメンとか食べないんだけど、
今日は急に食べたくなったとのこと。
そこで124円のカップうどんのどん兵衛を買いました。
そのあと父が頭をひねる。
「えーと何だっけかな」
「何が?」
「いつも箱に入ってるの買ってるだろ」
「あ、チーズ?」
「チーズだっけ」
私がいつもチーズを買って買えるのを見てて覚えていたようです。
「ちーずー!」
慶ちゃんが喜んで声を上げる。
「やったー!」
剣ちゃんが叫ぶ。
「西郷どん、日本の夜明けは近いですたい!」
忍ちゃんがドヤ顔で言う。
というか、今度は誰だよ。
どうも大久保利通になり切ってるらしい。
フランスは飽きたのか。
いつもの定番通り、慶ちゃんには裂けるチーズを、剣ちゃんには明治のホロホロチーズを。
忍ちゃんにはクリームチーズを買ってあげようとしたら、それを忍ちゃんは止めました。
「おまちなさい、今日はカッテージチーズが食べたい気分なの、カッテージって結構
安くて量が多いイメージがあるじゃない」
「あっそう」
そういって私はカッテージチーズを探した。
見つかったんだけど300円以上する。けっこう高かった。
いつも買ってあげてるクリームチーズはチーズは228円くらいだからね。
「これ、高いよ」
私がそう言うと、忍ちゃんは衝撃を受けているようだった。
「どうして、どうしてそんなに高いの?チーズは死せども自由は死せず!」
忍ちゃんが叫んだ。
いや、それ、大久保利通じゃなくて板垣退助だから。
結局、いつもの雪印のクリームチーズを買いました。
慶ちゃんたちは、けっこうこの雪印のクリームチーズがお気に入りのようだ。けっこう値段もリーズナブルだし。
でも、忍ちゃんはキリーのクリームチーズも好きだし、剣ちゃんはフィアデルフィアのクリームチーズも
好きです。
慶ちゃんは雪印のが好きかな。
慶ちゃんが本当に好きなのは、生入の上にたまる乳脂肪分だけど。
お店で売ってる牛乳はそういう乳成分が分離したりしないけど不思議だな。
慶ちゃんが昔飲んでいた牛乳は牛から直接取ったもので、それは乳成分が分離するらしい。
そのあと50円のお惣菜売り場で忍ちゃんはマーボ春巻きを買ってもらい、剣ちゃんはオムレツを
買ってもらい、慶ちゃんは三度豆のフライを買ってもらいました。
みんな、喜んでたよ。
今日はチーズも買ってもらってご機嫌です。
そのあと、父は好物の乳ボーロを買い、ヤマザキナビスコのピコラを買いました。
イチゴ味です。
「あ、慶タンこれ好き」
そう言いながら慶ちゃんが手を伸ばします。
「私も好き!」
剣ちゃんも手を伸ばします。
二柱は買い物カゴの中で手を伸ばしますが、父がたまたま剣ちゃんの近くにピコラを入れたので、
剣ちゃんのものになりました。
「いいもん!慶タンはもっといいもの買ってもらうもん!」
慶ちゃんは膨れます。
そのあと、
父はカルビーの乾燥チップ、ベジップスを買って買い物カゴに入れました。
「あ、これも剣ちゃんの好きなやつだ、剣ちゃんばっかずるい!」
慶ちゃんが怒ってしまいました。
すると、剣ちゃんが気をつかいます。
「私、ベジップスが好きだから、こっちにするね、ピコラは前にもらったことがあるから、
今日は慶ちゃんにあげるよ」
「わーい!ありがとう!」
慶ちゃんは喜んで剣ちゃんと手を取って踊りました。
「さあ、皆様、鹿鳴館で踊りましょう!」
忍ちゃんが叫ぶ。すでに、誰になりきっているのかわからない。
父が「お茶でも飲んでくか」というので、近くの喫茶店でコーヒーを飲む。
そこで、奥さんたちが赤ちゃんを連れで雑談をしていた。
私は赤ん坊や子供は神経を使うので、けっこう苦手だが、慶ちゃんたちは赤ん坊が大好きだ。
慶ちゃんたちが赤ん坊の前を走り回ったり、ダンスを踊ったりするのを赤ん坊が目で追っている。
ヤバい、この赤ん坊見えてる。赤ん坊ってけっこうそういうものが見えるみたいだね。
慶ちゃんたちが走ってるのを目で追う子が多いです。
まさに、ザックのCM状態。

http://www.youtube.com/watch?v=jR1Pbk-fW4U

やばい、やばい、やばい
ヤバいと思いつつも、なんとかやり過ごして家に帰りました。

ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット

「ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット」慶ちゃんが鼻歌を歌いながら踊っている。
昔のアニメの主題歌らしい。テレビを見っておぼえたんだって。
最近、慶ちゃんたちはうちの父と一緒に買い物に行くのが楽しみなんだそうだ。
父には慶ちゃんたちが見えてないので、3柱ともお菓子を買ってもらえるかどうかわからない。
買ってもらえなければ悲しいけど、買ってもらえた時は二倍うれしい。
このドキドキ感がたまらないと言っている。
「いつも私にギャンブルみたいなことしたらダメだって言ってるくせに」
「これはギャンブルじゃないよ!お菓子買ってもらってるだけだよ!」
慶ちゃんは言います。
まあ、そりゃそうなんだけどね。ただ、ギャンブル的な楽しみをするのはどうかと思ったんだけど、
どうせ、すぐ飽きるだとうなと思ったので、それ以上追及はしなかった。
慶ちゃんたちが父と一緒に買い物に行きたがるので、私も心配になって同行することが多くなった。
スーパーに行くと父はプチトマトを2パック買う。これはお決まりのコースだ。
「わーい!慶タンたちプチトマト買ってもらったよ!」
「当然、セレブの余裕よ」
慶ちゃんと忍ちゃんが勝手に買ってもらったことにしてる。
「剣ちゃんのはないの!剣ちゃんはボッチなの!?」
剣ちゃんが目を見開いて買い物カゴの周りを走りまわっている。
そうしているうちに父はフジッコのお豆さんの黒いのを買って買い物カゴに入れる。
「やったー剣ちゃんも買ってもらったよー!」
剣ちゃんが喜んで走り回る。
そのあと、梅干しを買う。
「梅干しはお菓子じゃないよー!いらんよー!」
慶ちゃんが叫ぶ。
「あら、梅は菅原道真公の御神紋なのよ、ありがたいのよ」
忍ちゃんが言う。
「なら忍ちゃんがもらいなよ、慶タンはお菓子もらうから」
「そうね、いただきたいのは山々なんだけど、フランス王室の掟で梅干しはもらってはならない事になっているのよ」
悲しげな目をしながら忍ちゃんは虚空に視線を流した。
「お前、フランス王室と何の関係もないじゃないか」
すかさず私がツッコミを入れる。
「庶民は憐れね、気高きベルサイユのバラの心などあなたには分かりはしないわ」
「お前のフランスに対する知識はこの前テレビで放送してたベルサイユのバラの再放送だけだけどな」
「だまらっしゃい、行くわよフェルゼン」
そう言いながら忍ちゃんは慶ちゃんの手を取って前に進んだ。
「梅干しはどうすんの」
慶ちゃんがたずねる。
「ああっ、マルセイユの春風がここちよい」
忍ちゃんがまたわけの分からない事を言う。
「慶ちゃん、忍ちゃんは必死に話題そらししようと誤魔化しているんだから、つっこんじゃだめだよ」
剣ちゃんがするどい指摘をする。
「だまらっしゃい!」
忍ちゃんが剣ちゃんに怒る。
「う~本当の事を言っただけなのに」
剣ちゃんがしょげる。
そのご父はとろろ昆布を買う。
なんか、地味なものばっかり買うので慶ちゃんや忍ちゃんは飽きてきて、
龍に乗って、フワフワスーパーの上を遊泳しだした。
剣ちゃんはずっと父のズボンの端をつかんで一緒にお買いものしている。
すると、父がビスコを買い物カゴに入れた。
剣ちゃんはそれを見て、買い物カゴによじ登ってビスコを手に取った。
「わーい、一番いいお菓子もらったー!」
それを見て、慶ちゃんたちはいそいで買い物カゴに戻ってくる。
「ひどいわ!これはジャコバン派の陰謀よ!」
忍ちゃんが叫ぶ。
最近、どうもフランスにはまっているようだ。
「ビスコ、慶タンもほしかったのに!ほしかったのに!」
慶ちゃんもとびはねて悔しがる。
そのあと父は乳ボーロを買う。
「これは私のね!」
そう言って忍ちゃんが乳ボーロを手に取る。
「慶タンだけボッチだよ!慶タンだけお菓子ないの!」
叫んで慶ちゃんた買い物籠をゆすぶって怒るので、私はあわてて歌舞伎揚げを買い物籠に
入れてあげた。
すると、慶ちゃんは首を横に振った。
「今日は、みんなでパパさんにお菓子を買ってもらうゴッコをしてるんだよ!ズルはしないよ!」
慶ちゃんは目を潤ませて、一生懸命我慢している。
偉いぞ慶ちゃん。
あとで考えると何が偉いのかわからんけど。
しばらくすると、父は金吾堂製菓のふっくら煎餅を買い物カゴに入れた。
「わーい!慶たんのが一番おっきいの!おっきいのもらったよ!」
慶ちゃんは飛び跳ねてよろこんだ。
おっきいと言っても、煎餅をふくらませたお菓子で、中は空洞だし値段も他のものと
そんなにかわらないんだけどね。
でも、よかったね、慶ちゃん。
私は、こっそりと歌舞伎揚げをもとの売り場に戻した。

ぼっちは嫌だ!

うちの父親と一緒にスーパーに買い物に行くのは、精霊たちにとって
とてもスリリングな体験のようです。
それは、父が精霊たちの事を知らないので、ランダムに品物を買い物籠に放り込むからです。
下手をすると、自分だけお供物をもらえない可能性があるのです。
今日もまた父と買い物に行きました。
いつも通り、いちごの前を素通り。
そのかわり、プチトマトをニコ買いました。
「また私はボッチなの、二人分しかかわないの?」
剣ちゃんが心配そうです。でも、そのすぐ後に父はフジッコのお豆さんを買いました。
「私のキター!」剣ちゃんは喜びます。別にお豆さんが好きというより、
最近はこれが剣ちゃんの定番になっているみたいです。
今横で「お豆さん好きだよ!」と言ってます。気に入ったようです。
「ねえねえ、今日も龍に乗ろうよ」
剣ちゃんが慶ちゃんに話しかけます。
慶ちゃんは買い物カートの買い物籠の一番前に座って、
ハンドルを操作するマネをして車運転ごっこをしています。
カートを使ってお買いものをするときは、慶ちゃんはよくこの車ゴッコをします。
「だめだよ!今は店の音楽でカントリーロードが流れているから、この音楽をやってるうちは
車の運転をするんだよ!」
慶ちゃんが言いました。
「あ~早く曲おわんないかしら。」
忍ちゃんが買い物籠の側面をバンバン叩きながら文句を言う。
「早く龍に乗りたいよ!」
剣ちゃんも不満そうです。
「おわれ!おわれ!」
剣ちゃんと忍ちゃんが合唱はじめました。
「あ~もう、うるさいなあ、車の運転ができないじゃんか!」
慶ちゃんが怒ります。
すると、剣ちゃんと忍ちゃんが狭い買い物籠の前方に汲汲詰めになって慶ちゃんと並んで
自動車を運伝するマネをはじめました。
「ぶっぶー!」
剣ちゃんが言います。
「むきょーっ!慶タンが運転手だよ!歌の文句にもあるでしょ!」
慶ちゃんが怒ります。
「あら、どんな歌よ」
「運転手は君だ、車掌はぼくだ!」
慶ちゃんが歌い始めてハッとして手ので口を押えます。
「しまった!運転手は君で車掌は慶タンだったよー!」
頭を抱えて買い物籠の中で転げまわる慶ちゃん。
プチトマトがつぶれるからやめて。
そうしているうちにカントリーロードの館内放送が終わった。
「よし、ドラゴンに乗るよ!」
慶ちゃんはドラゴンを出してきて、忍ちゃん、剣ちゃんを乗せて、スーパーの
空中をフワフワ遊泳する。上に行ったり下に行ったり、波状に揺れながらゆっくり前に進みます。
チーズ売り場の横を通っても素通りします。
なぜなら、前日に母が大量にクリームチーズ(5箱)買ってきて冷蔵庫に入れたからです。
父が乳ボウロをカゴに入れる。
「あら!私の乳ボウロよ!私の勝利ね!」
忍ちゃんが叫びます。
「いいもん、慶タンはぼんち揚げ買ってもらうもん」
慶ちゃんが宣言したあと、父は買い物籠にビスコを入れます。
「やったー!慶ちゃんはぼんち揚げだから、ビスコは私のだよね」
そう言って剣ちゃんが喜びます。
「しまったよー!慶ちゃんボッチなの?慶ちゃんがボッチなのー!」
慶ちゃんは叫びながら買い物籠に戻ってきて、ゆっさゆっさ買い物籠を揺さぶります。
私はあわてて、売り場からぼんち揚げを持ってきて買い物籠に入れました。
「ほっ、よかった。これで慶タンも一人前の社会人ですね」
私の方を見て慶ちゃんが笑顔で言った。
意味わかんねえよ。
そのあと、皮つき天津甘栗を買いに行ったが、もう売ってなかった。
しかたないので、皮がむけた甘栗を買って帰った。

お絵かき子

本当を言うとね、
剣ちゃんは自分が何を買ってもらったのか思い出せなくて、
「ブロッコリーだよ」と嘘を言ったあと、ブロッコリーじゃないと言われると
「ブロッコリーは嘘です!本当は剣ちゃんは何も買ってもらってなかったんです。
剣ちゃんはいらない子だから!」と目に涙をためて叫んだんです。
そんな剣ちゃんだけ買ってあげないとか、絶対やらないんだけど、それだけ
剣ちゃんが自分の事を小さな存在だと思っているということだった。
それがあまりにも可哀そうで、切なくて、書けなかったんだけど、
書いておいたほうがいいかなと思って、書いておきます。
すごく自分を小さくて必要とされてないんじゃないかと、おびえてたんだなと思うと、
ちょっと切なくなります。
今日、私の部屋に入ると、剣ちゃんが一人でお絵かきをしていました。
慶ちゃんと剣ちゃんと忍ちゃんが手をつないで笑っている絵です
向かって左の慶ちゃんが一番大きくて、真ん中の剣ちゃんが一番小さくて、右の忍ちゃんが
中くらい。
そして剣ちゃんは真ん中で二人に手をつないでもらって、笑ってます。
その頭にはお姫様の王冠のティアラが描いてありました。
本当は、みんな同じくらいの大きさなんだよ。
でも、剣ちゃんの中では慶ちゃんがお父さんで、忍ちゃんがお母さんなんだなあと思いました。
「できたー!」
剣ちゃんが満足そうに絵をみていると、そこに慶ちゃんが来ます。
「なにやってんの」
剣ちゃんはあわてて絵を隠します。
「ねえねえ、何、何?みせてよ」
よっていって慶ちゃんは剣ちゃんの絵を取り上げます。
「かえしてよー、かえしてー」
剣ちゃんが涙目になります。
「あ、ないちゃったの?ごめんねー、お詫びに慶ちゃんがパパさんになってあげるよ!」
慶ちゃんがそういうと、ポン!と煙が起こって慶ちゃんのいつも来ている中国風の服が
黒のタキシードになりました。そして、口元におひげをたくわえて、
片目だけに丸メガネをかけて、金の懐中時計をポケットに入れています。
どんなお父さんのイメージだよ。
「あなただけに良い恰好はさせないわよ!」
忍ちゃんの声がします。そちらを向くと、忍ちゃんが
16世紀頃のヨーロッパの貴婦人みたいな恰好をしています。
「これがママよ!」
「どこのママだよ、ていうか、それ誰の仮装なの?」
「あら、ママといえば、マリア・テレジアに決まっているじゃない」
忍ちゃんは胸を張って答えた。
慶ちゃんは剣ちゃんの左に、忍ちゃんは剣ちゃんの右に行って手をつなぎました。
すると、空中に19世紀頃の古い写真機が現れて、写真機が「はい、チーズ」と
しゃべりました。
「裂けるチーズ!」「ほろほろチーズ!」「カマンベール!」
三人そろって叫びながら写真をとりましたとさ。
剣ちゃんはとてもうれしそうでした。
めでたし、めでたし。

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