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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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パパさんと買い物

今日、久しぶりに父とスーパーに買い物に行った。
昨日剣ちゃんに210円に背下げしていた明治十勝スマートチーズを買ってあげたばかりだ。
慶ちゃんと剣ちゃんが「ほろほろ~」と言って喜んでいた。
このチーズは食べるとホロホロと崩れるので、慶ちゃんは面白がっている。
昨日買ってもらったばかりなので、さすがに剣ちゃんも忍ちゃんも「買って!」
といいにくそうだった。そこに慶ちゃんが「あんまり負担をかけるといけないから、チーズは
いいよ!」と言ったものだから他の二柱も黙ってしまった。
そうして、チーズ売り場を通り過ぎ、牛乳売り場に通りかかったとき、
特設売り場に裂けるチーズが178円で売っていた。
「今です!」そう言って慶ちゃんが私の前に立ちはだかった。
「は?」
「今です!」
そう言って特設売り場の裂けるチーズを慶ちゃんが指さす。
「裂けるチーズ買ってほしいの?」
慶ちゃんは首を縦に振る。
「あ、ずるいよ、慶ちゃんだけ!」
剣ちゃんが困惑する。
慶ちゃんたちは私にしか見えてないので、父はかまわず先に進んでいる。
「あーもう、時間がないから早くしてよ、慶ちゃんは裂けるチーズね、剣ちゃんもほしいもの
早く言わないと買わないよ。」
剣ちゃんは小さな体でぴょんぴょん跳ねながら特設売り場のチーズを覗く。
裂けるチーズとカマンベールチーズと丸ごとかたまりのチーズケーキ作り用のクリームチーズしかない。
「う~ん」剣ちゃんは悩んでしまった。
「もう時間がないから裂けるチーズスモークでいいよ!」
慶ちゃんが言った。
私も急いでいるので「はい、裂けるチーズスモークね」といって
スモークを買い物籠に入れた。
「あ!」剣ちゃんが驚きの声を上げたが、私に悪いと思ったのか口をつぐんだ。
「それでいいや」ちょっと不服そうだが剣ちゃんは承諾した。
「ふふふ、曹操、あなたはすでに私の手の内で踊らされているのですよ」
勝ち誇ったように慶ちゃんが言った。
「曹操じゃないやい!」
剣ちゃんが叫んだ。
まだ三国志ゴッコやってたんだ。
「私は言わずと知れたカマンベールチーズ……」
いいかけて忍ちゃんが目を見張る。
ついこの間まで255円に値下げしていたカマンベールが298円に値上がりしている。
「こ、これは!」
目を見張る忍ちゃん。
「はいはい、カマンベールね」
そう言って私がカマンベールチーズに手を伸ばすと、鋭い声で忍ちゃんがそれを制止した。
「お待ちなさい!私もベルサイユのバラと呼ばれた女。ここで民衆に屈するくらいなら
バスチーユの露と消える運命を選ぶわ!」
何言ってんだ、お前。
「どうすんだよ」
「フランダースの犬の絵が描いた森永ミルクにするわ。だってネロがかわいいもん」
そう言って忍ちゃんはビシッと森永ミルクを指さす。
「はいはい、ミルクね。」
そう言って私はミルク売り場の1リットル牛乳パックの日付が一番新しいのに手を伸ばした。
「なにやってるの!」
激怒する忍ちゃん。
「は?ちゃんと森永買ってるじゃん」
「それにはネロの絵が描いてないじゃない!」
忍ちゃんが指摘するようにアニメとのコラボ企画は終了したらしく、
新しい牛乳にはアニメのフランダースの犬の絵が描いてない。
成分表示が書いてあった。
「これでいいじゃん」
「ダメよ、ネロの書いた牛乳パックじゃないとダメなの!」
そう言って忍ちゃんは一生懸命牛乳パックを見回す。
すると、一つだけ低脂肪乳のパックの横にフランダースの犬のアニメが印刷したのがあった。
「これよ!これを買いなさい!」
忍ちゃんは必死に叫ぶ。
「えー低脂肪乳はあんまり好きじゃないなあ、濃厚なのが好きなのに」
すると慶ちゃんが横で「浮気濃厚~!」と叫んだ。
赤城乳業の濃厚ウマチョコミルクのCMネタである。
「はいはい」
とにかく、ここは穏便にすませるために、低脂肪乳をカゴの中に入れる。
そうして、急いで小走りに父に追いつくと、父はレジ近くのお菓子88円コーナーの方へ行った。
そこで、乳ボーロを買う。
私が健康のためにお菓子を買わなくなる前、乳ボーロは忍ちゃんにあげる定番商品だった。
「ほほほっ!私の勝ちのようねポリニャック伯夫人」
勝ち誇ったように忍ちゃんが叫んだ。
もう、何が何だかわかりません。
「忍ちゃんだけずるいよ!」
「慶タンもほしいよ!」
慶ちゃんと剣ちゃんがさわぎだす。
「はいはい。」
すでに父はレジに向かっていたので、私はレジ前にあった
カルビーのドライチップを二つ、適当にカゴに入れた。
「はい、二人のぶんね」
すると慶ちゃんが驚いたように目を見張る。
「それは剣ちゃんのお気に入りじゃん。なんで慶タンが剣ちゃんおお気に入りをもらうの!?」
「さっきは剣ちゃんが慶ちゃんのお気に入りの裂けるチーズで我慢したんだから、今度は
慶ちゃんが我慢しなさい」
すると慶ちゃんは歯を食いしばって拳を握りしめた。
「おのれ、また孔明にしてやられたのか……」
「だから、誰だよそれ、さっき自分が孔明ゴッコしてたんじゃないの?」
私が聞くと慶ちゃんが激しく首を横に振った。
「違うよ!周瑜だよ!」
「分かりずれー」
というか、三国志分からない人には何の事かわからないよ。


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