空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
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夢を見ました。
仕事に疲れてパソコンの前に突っ伏して、そのまま気絶寝してしまいました。
そして夢を見たのです。
鮮やかな田園風景。そこを私は飛んでいるのです。
眼下には一面の青い水田、そこを過ぎると蓮の花が沢山咲いている大きな川が見えました。
ん?これってひょっとして三途の川?
一足飛びに飛んでそこと飛び越えて河原に降り立ったとき、ちょっと「やばいかな。」と
思いました。
そこで目が覚めました。
鮮やかなカラーの夢でした。
カラーの夢なんて珍しいです。ああ、私は神様に愛されているのかなあ、こんなきれいな映像の
夢を見て、とご機嫌だったんですが、その夢を見たあとあたりから、頭の左の後頭部が
突発的にチクッ!と痛みます。
おかしいなと思いました。そういえば、脳に異常があるとカラーの夢をみるという話を昔人から
聞いたことがあるのを思い出しました。
嘘か本当かわからないけど、嫌な予感がしました。
その時はそれで済んだんですが、夜になって頭に激痛が走りました。
頭の左の後頭部が非常に痛い。こんな感覚の激痛は初めてです。
いままで頭痛になってもコメカミが痛かったり、頭全体が痛かったりするもので、
部分的に激痛が走るということはありませんでした。
あまりにも痛いので、ちょっと怖くなってしまいました。
明日、病院が開いているか考えました。
主治医の病院が木曜日が定休日。明日は水曜日。助かった。
とりあえず、脳梗塞など頭の血管に血栓が詰まっていたらいけないので、
お茶を大量に飲んで、体に水分補給をしました。
そして、我慢して寝ました。
朝起きると、すぐに病院に行って診てもらいましたが、脳内の精密検査をしたほうがいいと
言われて、駅二つ向こうの町にある脳外科の大病院に主治医の先生が連絡を取ってくれました。
検査等でお金がいるといけないので、駅前の銀行で10万円ほどおろして、電車に乗りました。
電車に乗ると、背中から池内系たちが出てきて池内慶が「ピクニックだ!やっほーい!やっほーい!」と
騒いでいる。気楽なもんだな、おい。池内忍と池内剣はガラスに張り付いて外の風景を眺めている。
脳外科病院に行くとまずMRI 脳検査を受けることとなった。
レントゲンではなく、電磁気磁石をつかって脳の断面図を作成するそうで、カード類をもっていると
全部だめになるから、全部外すようにお医者様から説明があった。
ベットに寝かされて、頭にU字型の金具のようなものをつけられる。
そして白い巨大なドーナツのような機械の中を通される。
非常にうるさい音がするそうで、そのU字型の金具と頭の間、耳のところに
少し大き目のクッションを入れられた。隙間をキュウキュウに詰められて、ちょっと頭が狭い。
体がうごかないようにちょっと太めの帯のようなマジックテープで体を拘束される。ちょっと不安。
「苦しくなったり、何かトラブルがあったらこれを押してくださいね、機械が停止して外にブザーが鳴りますから」
お医者さんはそう言って、私の手にボタンを握らせた。
「絶対に動かないでくださいね、動くと最初からやり直しになりますからね。」
お医者様は念を押すようにそう言った。
撮影1回5千円。やり直すとなるとまた5千円。
絶対動かないぞと心に決める。
お医者さんが部屋の外にでると機械がガコーン、ガコーンと音を立てながら巨大な縦型の
白いドーナツのような機械の中に体が送り込まれていく。
目の前が真っ暗になる。
棺桶に入れられて焼かれるときってこんな感じなのかなあというネガティブな感覚が
頭をよぎる。
目の前が真っ暗になって視界がさえぎられると、その黒い空間にぬーっと池内忍が顔を出す。
そして私の喉を両手でサワサワ~とくすぐる。
やめろ!くすぐったい!咳がでそうになる!だしちゃだめだと思うほど咳がしたくてしたくてたまらなくなる!
「ごせんえ~ん、ごせんえ~ん。」池内忍はニタニタ笑いながら受け来ない私の喉をくすぐり続ける。
池内剣が現れる。
池内剣はどこからもってきたのか小太鼓を3個どほど持っていて
それをボボンバボンバボンバボンババンと叩きながら
「咳しろ!咳しろ!5千円!咳しろ!咳しろ!5千円!」と叫んでいる。
池内慶も現れて両手に扇子をもってジュリアナ東京みたいな踊りを踊っている。
こいつら、人ごとだと思っておちょくりやがって・・・・。
なんがすごく楽しそうだな。
咳を我慢して我慢して必死になる。しだいに息がつまってくる。
「はい、もうすぐ終わりますよー。」というお医者さんの声が聞こえる。
そこで、我慢できずに「ごほっつ!」と咳をしてしまった。
咳をしたあとはちょっとすっきりした。
結局、撮影は1発撮りで成功した。
「チッ!」池内忍が舌打ちをする。
相変わらずだなお前は。
撮影が終わると、データが出そろうまでしばらく待たされる。
途中で昼休みを挟んだので結構長時間待たされた。
看護婦さんが私の番号を読んで、私はお医者様のところに行った。
お医者様が深刻そうな顔をして「う~ん」とうなりながら首をひねっている。
やばい!なにか悪い病気なのか?
お医者様が私の顔を見た。
「脳に異常はありません。頭の神経痛ですね。」
「は?」
私は最初意味がわからなかった。
「頭の表皮層の神経痛です。ほっとけば治ります。」
お医者様はそう言った。
なんだそれ。
でも、よかった、手術とかまで考えていたので、ホッとしました。
ひょうっとしたら、池内系たちはこのことが分かっていたのかもしれない。
だから、あんなに気楽に楽しんでいたのかもしれない。
それなら、最初から教えろよ、まったく。
私の母校の中学校は坂の途中に校門があります。
田舎の学校ということもありますが、最近の少子化の影響で統廃合の話がでているとか。
自分の出身校が消えてなくなってしまうのはさびしいです。
その学校の坂を登りきったところにおいしいパン屋さんがあると聞いたので、探しにいったんですが、
どうしても見つかりません。
この前も探しに行ったのですがみつかりませんでした。
うたびれもうけで、とぼとぼと坂を下りていく途中、
学校の前の妙見様をお祀りする神社に目が行きました。
ここの神社には私が小さい頃、おじいさんによくつれていってもらったと家族から聞いていますが、
私には記憶がありません。それでも、なんとなく懐かしい気持ちになったので、
神社の中に入って、お賽銭を賽銭箱に入れて手を合わせてきました。
氏神様ではないので、お願いごとはしません。
とてもすがすがしい空気感のある神社でした。
そして、どことなく懐かしい。
パン屋さんは見つからなかったけど、神社にお参りしたおかげで、わりと充実感のある
気分で家に帰ってきました。
自分の部屋に帰ると、池内慶が眉間にしわをよせて、ジトーっといやな目で私を見ている。
「何、その頭の悪そうな金髪巨乳女は。」
池内慶が言った。
「は?」
私が後ろを振り返ると、そこには金髪で巨乳で頬からヒゲが生えて、頭から耳が出ている
女がいた。
尻からはふさふさの大きな筆みたいな黄色い尻尾が生えていて、その先は白くなっている。
目は吊目で牡丹柄の着物を着ている。
「私、ぼたんちゃん、よろしく。」
その女は言った。
「あなた、近所の稲荷神社で現世利益の祈願とかしたの?あれほど、拾い食いみたいな
現世利益をよその神社でお願いしたらダメって言ってたのに!」
池内慶が怒って言った。
「いやいや!そんなことしてないよ!」
私は慌ててかぶりをふる。
しかし、よく考えてみると、池内慶にそんな指示受けたことないんだけど。
池内慶ってときどき自分の頭の中だけで物事を完結してるときがあるので困る。
私の言葉を聞いて池内慶はぼたんの方に向き直った。
「ちょっとあんた!この人はあんたなんかに現世利益してないって言ってるわよ、
とっとと帰りなさいよ、ノラ狐!」
池内慶がそう言うとぼたんは「うっさい、地霊のくせに、とっとと土にカエレ!」と言い返した。
「はあ?」と池内慶がちょっとイラッとしているところに池内剣がやってきた。
「何やってんだ、おまれら。」
ぼたんはそこにやってきた池内剣の大きな胸を見ると目を輝かせた。
「うひょー!巨乳ちゃんだ!モミモミさせてー!」
そう言いながらぼたんは池内剣に走り寄ろうとしたが、池内剣は素早く手のひらから
矛を出してぼたんに向けて構えた。
「てめえ、それ以上近づくとぶった切るぞ!」
ぼたんは足をとめる。
「ひどーい!エロタコには触らせたくせに・・・・・。」
ぼたんは目に涙をためてウルウルしている。
「あれはわざと触らせたんじゃねえ!」
池内剣はどなった。
「あんた女でしょ、何で女の胸なんか揉みたいのよ。」
池内慶がそう言うと、ぼたんは深いため息をついた。
「はーっつ、それはね、最近県の迷惑防止条例で、野良猫に餌をあげることが禁止になったの。
それで、地域猫が激減して、神社の近所にも猫ちゃんがいなくなったの、それで、
ねこちゃんをなでてモフモフできなくなって、もうたまらなくなって、禁断症状で、
何でもいいから柔らかいものを揉みまくりたくなったのよ!」
そういえば、インターネットの動画で猫がほかの猫の背中を手で押してモミモミしたり、
女のひとの胸をモミモミしてる動画を見たことあるぞ。
狐もそういうのが好きなのか。
というか、こいつ、狐なんだな。
「それだったら、これでも揉んでなさい。」
そう言って池内慶が指をさしたものは、季節はずれのべーぷノーマットの電気式蚊取り機だった。
まあ、丸い格好はしているが、プラスチックで堅いし、揉みごたえないとおもうが。
ぼたんは用心深くその蚊取り機に近づくと狐パンチを食らわせた。
ぼたんは顔をしかめる。
「これカタイ!全然ぷにょぷにょしない!」
そして、ぼたんは蚊取り機のにおいをかぐ。
「これ毒のにおいがする!これダメ!」
ぼたんは蚊取り機がお気に召さなかったようだ。
「しょうがないわね。」そう言って池内慶は手の平から濃いブルーの色のペンギンのマークの
ついたミント系のガムを取り出した。
あ、あれは、私が子供のころ、親が食べているのをみて、自分もほしがったけど、
食べてみると、大人向けのハッカ味で食べられなくてはきだしたやつだ。
あれ以来、私はハッカ味の飴やガムなどが苦手になったんだった。
そのガムを池内慶はぼたんの前に放り投げた。
「これでもかいでなさいい。」
ぼたんはそのハッカのにおいをかぐ。
「くちゃい!」ぼたんはそう叫んで顔をそむけた。
そして、1メートルほどとびのいた。
しかし、しばらくするとソロソロとガムに近づいて、においをかいだ。
「くちゃい!」そう叫んでぼたんはまた飛び退く。
それを何度も繰り返した。
しまいに、ぼたんは「よくもこんな臭いものをかがせたな!おぼえてろよ!」と
どなって怒りだし、そのままハッカのガムを持って帰ってしまった。
って、おい!持って帰るのかよ!