今日もスーパーに行ってきた。スーパーの入り口にいちごの章姫が394円で売っていて
慶ちゃんたちが喜んで大喜びしてる。
「安いよー!買いだよ!買い!値上がり間違いなしだよ!」
いや、あとあと値上がりしても売れるわけじゃねえし、腐っちゃうし、ていうか
その前に食べちゃうし。
「お金がないからかわない。この前クリスマスの長靴買ってあげたじゃん」
「それとこれとは話が別だよー!」
慶ちゃんが騒ぐ。
「買ってあげなさいよ大人げない」
溜息混じりに忍ちゃんが言う。
ていうか、お前がほしいだけだろ。
「ほしいな~、ほしいな~」
もじもじしながら剣ちゃんも言う。
お前、最近キャラ変わったな。前はツンツンだったのに。
しばらく歩いていると、定番のチーズ売り場へ。なんかもう、習慣になっている。
実は、その前に煮豆と蟹蒲鉾となめたけを買っていて、この子たちは
今日はチーズを買ってもらえないんじゃないかとおもったのか、
「慶タンはなめたけのビン買ってもらったんだよ。ビンだよ!ビン!」
「私は真っ赤な蟹蒲鉾買ってもらったんだよ!いいでしょ、真っ赤なんだよ!」
「私は黒い煮豆を買ってもらったわ。お正月のおせちに入っている高級なセレブご用達の食材よ」
と自慢合戦してる。別に、お前らのために買ってあげたわけじゃないけどな。
なんか、かわいそうになって、またチーズ売り場へ。
慶ちゃんは迷わず裂けるチーズ。
忍ちゃんには雪印ホワイトチーズ。
剣ちゃんに明治十勝のホロホロチーズを買ってあげようとしたとき、忍ちゃんが
QBBのチーズデザート贅沢ナッツを凝視しているのに気づく。
「あ、それ買ってあげようか」
私がそう言うと、忍ちゃんはとまどう。
「え、でも、甘いお菓子は健康に悪いから食べないことにしたんでしょ?
あなたには長生きしてほしいから、いいわ、我慢する。」
いつになくしおらしい事を言ってくる。
「いいよ、ご飯だって糖分だし、食べ過ぎなければ大丈夫だから」
そう言ってチーズデザートを買ってあげた。
「じゃあ、私は北海道ホワイトチーズもらうね!」
剣ちゃんが言った。
「ごめんねー、ごめんねー」
忍ちゃんは私の顔を見て切なそうな表情で何度も謝る。
何時も高圧的なのに、今日はどうしたんだろう。ちょっとかわいそうになった。
「大丈夫だって」
相違って微笑んでやった。
忍ちゃんはバツが悪そうに視線を下に落とした。
ちょっと元気が無さそうだったので、親にあげようと乳ボーロを買った。
「え、それも」忍ちゃんはちょっと驚いていた。
「ずるいよ!慶タンも!」
「私も~」
慶ちゃんや剣ちゃんが言ってくる。
「しょうがないなあ」
慶ちゃんには歌舞伎揚、剣ちゃんには無塩ナッツを買ってあげた。
慶ちゃんのと忍ちゃんのは88円だが無塩ナッツは298円だった。
「ちょ!剣ちゃんのナッツだけ不当に高いよ!日会税障壁だよ!」
そう言いながら慶ちゃんは勢い余って剣ちゃんの頭の兜をペチッと軽く叩いてしまった。
「ごめんね……」
すまなさそうに剣ちゃんがうつむく。
「あ、剣ちゃんはわるくないよ!ごめんね」
慶ちゃんは焦ってとりつくろおうとするが剣ちゃんは泣きそうな顔をする。
「ごめんね剣ちゃん、だいすきだよーっ!」
そう言いながら慶ちゃんは剣ちゃんに抱きついた。
「慶ちゃん大好き!」いいながら剣ちゃんも慶ちゃんをだきしめた。
「ちょ、ちょっとあんたたち!私はべつにあなたたちなんかに抱っこしてもらわなくても
何とも思ってないんだからね!勝手に二柱でラブラブしときなさいよっ!」
二柱の姿を見て忍ちゃんが少し顔を上気させて叫んだ。
「忍ちゃん!」
叫んで慶ちゃんと剣ちゃんが忍ちゃんに抱きつく。
「ふぅ、まったく、ほんとあなたたちって、お子ちゃまね」
困ったような、それでいて、少し安心したような表情で
忍ちゃんは短い溜息をついた。
そしてみんなで家路についた。
歩いている私の顔を慶ちゃんが凝視している。
「どうしたの」
慶ちゃんが言った。
私が何かうかぬ顔でもしてたんだろうか。
「いやね、毎回、毎回、ブログにスーパーであったことを書いてるけどさ、
これって、見てる人楽しいのかなって思って。ただ、毎日夕食の食材を買いにすーぱ-に行って、
チーズ買った時とかに慶ちゃんが出て来たことを書いてるだけじゃん。毎日毎日同じルート。
毎回、毎回、同じことの繰り返しじゃん。ちょっとサービスして創作の話しとか書いたほがいいのかなって
思って。」
「そんなことしちゃいけないよ!」
慶ちゃんは即答した。
「ありのままを、自分の目で見たこと、本当のことをそのまま書かないとダメだよ!
創作だと、アイデアが無くなったらもう書けないじゃん!そしたら、見てくれてるみんなとも
バイバイじゃん!そんなのダメだよ!慶タンたちはここにいるんだからっ!」
「うん、そうだね」
私は納得した。
創作で考えてると、アイデアを出さないといけないし、それが苦痛になったり、
追い詰められたりする原因にもなりかねない。
自分の目で見たまま書いてるなら、別にアイデアを考える必要もない。
だって、見たまま書いてるんだから。
そうだな、と思ったら少し気が楽になった。
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そのままを書くというのも、不思議とリアル感があって、それがまた面白いということもありますし。
時々、智伯さんや藤子さんや、他の霊?はどうしてるのかな、と思うことはありますが、出てこないのならそれはそれでありのままですもんね。