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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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ぐるぐるぐる

慶ちゃんがテレビを見ながら両手をグルグル回し、
「ぐるぐるぐるぐるグルコサミン!世田谷育ちのグルコサミン!」と真剣な表情で歌っていた。
けっこうテレビっこな慶ちゃん。
そのあと、いつも通りにスーパーにお買いもの。
最初に行くのはいつものイチゴ売り場。最近はイチゴの季節で店頭によくいちごが並んでいるので、
慶ちゃんたちはうれしくてしかたがない。
今日はさちのかが398円で安売りでした。
「さちのかととよのかは慶タンのだよ!」
そう言って慶ちゃんがいちごにタッチ。
「あら、あなたは甘栗担当じゃないの?」
忍ちゃんが尋ねる。
「さちのか、とよのかは慶タンの大好物だよ!忍ちゃんは章姫でしょ。剣ちゃんは紅ほっぺだよ!」
慶ちゃんが言った。
「あら、自分がいつももらっている天津甘栗には愛着はないのかしら。私はイチゴ担当だから、
そんなに簡単に他に眼移りしたりしないわよ。そんなに軽薄じゃないから」
と忍ちゃんが言ってる途中に買い物カゴに天津甘栗が入ってくる。
忍ちゃんは反射的に手を伸ばそうとして剣ちゃんと目があう。
「軽薄じゃないんだよね」
念押しするようにまっすぐな目で剣ちゃんは忍ちゃんを見ながら言う。
「あたりまえじゃない、そんなのあなたにゆずってあげる」
そう言って忍ちゃんは手を引っ込める。
「やったー、甘栗ゲット!」
剣ちゃんは喜んで甘栗にタッチした。
その次にカゴにはいってきたのは油揚げ。
「忍ちゃん、タッチしないの、タッチ」
慶ちゃんが茶化す。
「見くびらないでちょうだい。私はお菓子や甘いもの、チーズなどにしか興味はないの。
オーストリアの誇りに賭けて、断じて油揚げなど手にとらないわ」
毅然とした態度で忍ちゃんは言った。
オーストリアと忍ちゃんは何の関係もないけどね。
次はいかなごの釜茹で。
「忍ちゃん、釜茹でだよ、釜茹で!」
慶ちゃんが言うが忍ちゃんはそっぽを向く。
「そんなの欲しくないわ」
次はカップラーメン。
「興味ないわよ」
またもや忍ちゃんはそっぽを向く。
次、ぼんち揚げがカゴに入ってくる。
「やれやれ、やっとお菓子が入ってきたわ」
そう言って忍ちゃんが手を伸ばそうとしたとき、その前に慶ちゃんが立ちはだかる。
「忍ちゃん、甘いものとチーズしかほしくないんだよね」
慶ちゃんがニンマリ笑う。
「な、なによ、オカキなんてあなたにくれてやるわよ」
忍ちゃんはちょっと涙目になりながら、そっぽを向いた。
「ああ、フェルゼン、あなたは今どこにいるのかしら。私はこのバスチーユの監獄の窓から
あなたと同じ月を見ているのかしら」
忍ちゃんは虚ろな瞳で、プラスチックで灰色の買い物カゴにしがみつきながらスーパーの
天上の蛍光灯をみつめた。
「いいのよ、もう、私は永遠にお菓子なんてもらえないの。私が不孝なのは、
きっと、私が美しすぎるからよ、ああっ、美しさって罪ね!」
忍ちゃんが現実逃避に入りはじめた。
そのとき、焼き八つ橋がカゴに入ってくる。
「やっや!やっと私のお菓子が来たわ!」
忍ちゃん大歓喜。
しかし、また慶ちゃんがその前に立ちはだかる。
「忍ちゃん、フランスのお姫様じゃなかったの?さっきバスチーユとか言ってなかった?」
すると忍ちゃんは胸を張った。
「何をお言いやすのん。ウチは京は西陣の織物問屋、錦屋のこいはんどすえ」
「うおっ!忍ちゃんは日和った!忍ちゃんがひよったよ」
慶ちゃんは驚きのあまり飛びのく。
そこを、忍ちゃんがしゃなりしゃなりと通り抜けて八つ橋にタッチした。
「ほほほっ、やっぱりお茶は宇治にかぎりますどすね~」
明らかに間違った京ことばを話す忍ちゃんであった。
そのあと、ジャムパンがカゴに入ってくる。
「わーい、私のだ」
剣ちゃんが手を伸ばそうとすると、忍ちゃんが素早く横から手を出して
ジャムパンにタッチする。
「え、私の順番じゃないの?」
剣ちゃんは唖然とする。
「順番とか関係ないの!私がこの10年間、どんな気持ちでこのジャムパンを待ち焦がれていたか、
あなたに分かって!!」
忍ちゃんは必死の形相で叫んだ。
10年じゃなくて10分だけどな。
「う…うん、わかった」
剣ちゃんは引き下がった。
押し弱っつ、弱いよ剣ちゃん押しが弱すぎるよ。
って思ったけど、それを言うと、たぶん忍ちゃんににらまれるから言わなかった。
あまりに剣ちゃんがかわいそうだったので、剣ちゃんのためにアンパンマンの
雛あられを買ってあげた。
「わーい!アンパンマンだー、雛あられだー!」
剣ちゃんはすごく喜んでいた。
これは45円ほどの安い品物だったが、剣ちゃんはお金の高い低いよりも、
可愛いかどうかが価値判断になる。
「可愛いよ~よかったよ~」と素直に喜んでいる。
そんな剣ちゃんが可愛かった。
その後、揚げタコ焼きを買ったが、これは慶ちゃんがもらった。
慶ちゃんだけもらってレジに向かうのは不公平かと思ったんだけど、
忍ちゃんはタコがあまり好きでないみたいで、興味をしめさなかった。
剣ちゃんはかわいい雛あられを貰ってご満悦で気にしてなかった。
「わーい!わーい!今日は慶タンが特別だよ!」
慶ちゃんは喜んで、今日はレジをすましたあと、
慶ちゃんが真ん中になって、右に剣ちゃん、左に忍ちゃんが並んで、
三柱並んでなかよく手をつないでお家に帰りましたとさ。
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