空想ファンタジーブログです。
私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
[
50]
[
51]
[
52]
[
53]
[
54]
[
55]
[
56]
×[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

池内慶が友たちとお茶を飲んでミカンを食べている。
当然、こいつらは現世の食べ物は食べられない。
精神エネルギーなので、神棚や仏壇に供えたられた霊的供物しか食べられない。
今朝、うちの母が仏壇に供えたお茶とミカンを勝手に食っている。
ふざけんなよコラ!
友達はショートカットで少しホリが深い。どうみても男だ。
紺色の和風の着物を着ているのだか、マツケンサンバのようなキラキラのラメが入っている。
私についている地霊はどれも女だから、これはどっかから逃げてきた奴だなと思った。
「それでねー、私んとこの京子たらさあ、5人の男から同じ高級時計貢がして、
4個は大須のコメ兵で売り払うんはえーんだけどさあ、そのお金で高級フランス料理食いにいったりするで
いかんわ。誰のおかげで、でりゃあ男にモテとると思っとるん。鏡の精霊の私がおるからこそ、
それだけモテとるんだで、鏡に映る高級ネックレスとかダイアモンドのピアスとか一番最初に
買うんが筋というもんだがね。」
などと話している。
「だよねー、景明ちゃんはモテモテだもんねー。」と言いながら池内慶がお茶をズルズルすすっている。
「おい、どこから来た、オカマ。」私がその鏡の精霊らしきモノに問うと、そいつは私の方を
向き直って「あんたもオカマねー。」と言った。
「イヤ、俺はオカマじゃねーし。」と言うと、相手も「ワタシもオカマじゃないわよー。」と言った。
しばらくそれを横で眺めていた池内忍がぼそっと言った。
「そいつに何文句言っても、同じこと言い返してくるだけだから時間の無駄だぞ。」
なんか、ムカつく。
「あら、女が男にモテる秘訣は殿方と同じことをいうことなのよー、
男の人が車がスキーって言ったら私も車スキー、映画が好きだって言ったら映画スキー、
そしたら男はイチコロよ!」
そう言いながらオカマチャンは私に向かってウインクしてきた。
背筋にゾゾケが走った。
「すごーい!景明ちゃんカッコいー!」そう言いながら池内慶がパチパチ手を叩いた。
オカマの景明は話を続けた。
「それでねー、アクセサリーも買わんで良いもんばっか食うもんで、京子肥ってまってさあ、
こりゃ男を引っ掛けれんわと思って出てきちゃったわけー、どっかに美人で厚かましい女
いないかしらー。」
景明がそう言うと池内慶が池内忍を指差した。
「ハーイ!忍ちゃんが美人で厚かましくってお勧めです!」
それを聞いて、景明は少し目を細め、小さなため息をついた。
「ハァ、精霊は人から見えないから駄目よ、それに貧乳ってマニア向けだから男の頭数がそろわないのよねー。」
「そっかー、あはははー!」「そうだよー、うふふふー」
池内慶と景明は爽やかに笑った。
「お前ら、しまいにブチ殺すぞ・・・・・。」
池内忍が押し殺すように言った。
これは係わらないほうがよさそうだ。
騒ぎが大きくならないうちに、私は部屋を出た。
PR

地霊どもがあまりにも暇を持て余すと、修羅界の賭博とかやり始めることがあります。
日ごろは場が荒れるから厳禁しているんですが、私が寝ている夜中に時々
やっているようです。
やるなら修羅界に行ってやってこい。
狩破はものすごく頭を使う遊びで頭の回転と膨大な言葉の知識が無ければ勝てません。
池内慶は狩破とか勝てないので面白くないのでやらないのですが、池内忍が一番得意とする分野です。
それで、審判に吸血鬼の崇氏とか修羅界から呼んでくるんですがこいつがたちが悪い。
私が夜中に寝てるときにやればいいのに、時々、私が昼寝してるときにやります。
池内系の連中は私に気兼ねして起きているときはやりませんが、崇氏とかは
全然そんなの関係ありません。
昼寝している私の背中を蹴り飛ばして「起きろ!」と言います。
起きると、幼い女の子が目の前にいます。
「おろかなる人間どもよ、我をあがめよ」と最初から言ってきます。
うっとうしいから無視して寝ます。
「起きんか!」崇氏は激怒してガンガン私の背中を蹴ります。
それでも無視していると「あ、パソコンつけっぱなしで寝てる。消費電力も消耗するし、
パソコンも早く壊れちゃうだろうなー。」とか言ってきます。
あ、いけね、パソコンの電源切らなきゃ。
とおもってパソコンのマウスに触ると、パソコンにFX金融為替取引の広告が表示されていた。
崇氏は耳元でささやく「どうだ、我と契約し、そなたの血を我にくれるなら、わが魔導の力で
金融取引での連戦連勝を約束しよう、そなたは一躍大金持ちじゃ、喜べ、そして
我を崇拝するのじゃ。」そう言って私の前に悪魔契約書と羽ペンをさしだした。
契約内容を読んでみると「わたくしは、このたび崇師様と契約し、魔運を提供していただく対価として
利益100円あたり血液1リットルを提供・・・・・。」
「ふざけんな、この腐れ詐欺師があああああああああ!!!!!」
大声で怒鳴ってやると崇氏ビクッとして目にいっぱいに涙を浮かべ、
泣きながら池内忍のところまで走っていった。
「あのね、あのね、あの大きなお兄ちゃんがね、小さい女の子の私を怒鳴っていじめるの、
私、すごくこわかったの。」と話し方がすっかり幼い女の子になっている。
さっきまで人の前に悪魔契約書差し出してた腐れ外道が何言いやがる。
池内忍や池内剣たちは軽蔑の眼で私を見て「サイテー」といった。
いつもは池内忍たちと喧嘩している松岡系たちもあつまってきて「うわっ、最悪よね、こんな小さな子供に
むかって。」「これだからキモメンは。、」とか言ってる。
おいおい、お前らいつも顔つきあわしたら喧嘩してるくせに、今も喧嘩しろよ、おい。
何でこんな時だけ団結してるんだよ。おい。
自分が悪いことしてるくせに、状況が不利になると急にか弱い被害者に変身して、
被害者の私を加害者に仕立て上げる。
「とっとと帰れ!」どなって、魔界の亡者どもを自分の巣に返した。
まったく、油断も隙もない。

地霊系の連中はたいがい女に見える。それは私が男だからのようだ。
しかし、ちょっと風変わりなのがいて、それは男だ。
泰氏である。
同居している母親が茶道をやっているので、時々釜の湯を沸かすために、
炭をたく。
独特のあたたかい匂いが部屋に漂う。
良い感じだ。
この匂いがすると泰氏系の連中がやってくる。
髪の毛や目の色は黒。肌色は灰色をしている。
草色の粗末な着物、江戸時代の百姓服のようなものを着ている。
帯は白だかセピア色だか、かなり古びている。
火を起こした炭をみるとそれを手でつかんでかじって食べる。
あくまでも幻想の世界でだ。
かじられた炭はたちまち白くなって崩れてしまう。
腰に飴色に磨き上げられた瓢箪をぶら下げていて、
池内系などの地霊が通りかかるとその瓢箪の口をあけて、
「池内慶!」「池内忍!」「池内剣!」などと叫ぶ。
アー西遊記で見たことあるぞ。
地霊たちは無視している。
ちょと嫌われてるのかもしれない。
こいつがくると、地霊系はさささーといなくなる。
もしかして、わざとおっぱらうためにやっているのか。
お茶席がはじまると床の間の柱によっかかって、それをじーっとみている。
私に対しては話しかけることはない。
時々、瓢箪の口をあけて、中のものを飲んでいる。
ちょっとツンと鼻をつく酸の匂いがする。
木酢系かな?
お茶が終わるとかえっていく。
ただ、それだけのことである。
この人は、修羅たちのゴッコ遊びには混ぜてもらえないようだ。
ちょっとかわいそう。

常連さんの池内系とちがい、ときどきやってくる奴。
智伯というのがいる。
冷静で罵倒はしない。
体は大人の人間の半分くらいの大きさだが、体系は大人の女性、
というか14歳から15歳くらいの少女くらいの体型かな。
池内系は割と大人体型で松岡系はそれよりすこし体格がいい。
この智伯が今のところ一番体が小さい感じかな。
服装が黒っぽい。黒の下地の着物の上から何か呪文みたいなものが描いた
布を頭からかぶっている。映画、猿の惑星に出てくるチンパンジーが着ていた
服みたいな形の服かな。
猿の惑星の服みたいだと頭でおもったら、智伯にむっとされた。
こいつ、人間の思考を読む。ちょっと気をつけないといけない。
全体的に黒系の服なので、あ、もしかして、こいつ、ダークサイドか?
と思ってたら、「古来、ひのもとの国では黒は神聖なる色じゃ、この西欧かぶれが。」と
言われた。
いちいち思ったことを言われるので、ちょっとうっとうしい。
知的な感じで、私がインターネットをやっていると寄ってくる。
そしておもむろに「不動産売買のサイトを見ろ」という。
忙しい時は相手にしないが、
無視しても智伯は悪態をつかない。ただ去っていくだけです。
ちょっと暇な時は相手になってやる。
私の家から半径3キロ圏内くらいの土地にしか興味を示さない。
そして、そこで売り土地を発見すると、それを丹念に観察して、
「ここを捜しに行こう!」と言いだす。
ちょっとした小さな冒険旅行だ。
更地を見るとそこを手でさわってみる。
ドクダミの葉が生えていると、「よしよし」という。
「どくだみは良いのだ、昔からここにあるものだ。」という。
「最上はフキであるが、ちゃんと世話がされておらぬ土地でフキを見出すを
望むべくもないことだ。」という。
セイタカアワダチソウが大嫌いなようで、放置された工事現場にセイタカアワダチソウが
群生しているのを見ると非常に嫌悪感のある表情をする。
そういう光景を見ると、智伯は手のひらを出してそこに「ふっ」と息を吐きかける。
何をしているんだろうとおもったが、しばらくしてそこを通りかかると、セイタカアワダチソウの
すこし脇からススキの葉が伸びているのが見えた。
智伯がやったからかどうかは分からない。
前に売り出し中の土地を見にいったら、そこはコンクリートで塗り固められ、
アスファルトで整備された駐車場だった事がある。
それを見て智伯はつっぷし、無言で涙を流した。
しばらくの沈黙のあと「ここには昔田圃があった、そして、親子連れが毎年春になると
ツクシを取りに来るのを楽しみにしていた。我はそれをただ、端に佇んでみていた。」
といった。
そして、その背中から親子が楽しそうにツクシを摘んでいる光景のイリュージョンが浮かんだ。
が、それは一瞬にして消え去り、成長して東京に出ていく息子の姿、
そして、残された母。
年老いて、ただ、金を出され、有料老人ホームでたた一人、看取られることもなく死んで、
燃やされる母親の姿が走馬灯のように映し出された。
こっちまで泣きそうになった。

最近、インフルエンザが流行っています。
そのため、書店やお店の入り口に殺菌用の消毒液が
机に乗って置いてあります。
池内慶はあれが大好きです。
人がいいので、仲間とのゴッコ遊びでは変な役や汚い役をやらされたり
することもありますが、基本、きれい好きです。
書店やお店に入るとき、あの殺菌用のポンプ式スプレーを見つけると、
「ぷしゅー!があるよ、ほら、ぷしゅー!」と言います。
それでも私が無視をして通り過ぎようとすると、
(いつも背中に憑依してるんですが)私の背中を両手で
バンバン叩いて、「ぷしゅー!しよう!ぷしゅー!」と
大声で耳元で言います。(当然、私にしか見えていません)
しかたがないので、殺菌ボトルの頭を押すと、アルコール系の
殺菌液が「プシュー!」と霧状に出てきます。それを両手に
つけるのですが、それを見ながら池内慶は
「ぷしゅー!しゅわしゅわしゅわー!」と言います。そして
とても盛り上がります。
アルコール系なので、「シュワシュワ」とは音はしないのですが
池内慶の効果音です。
スーパーなどに行くと、池内慶はナスの煮付けを捜します。
でも焼きナスや、普通のなすの煮付けではダメなのです。
一度油で揚げて煮付けたやつじゃないとダメなのです。
あのなすの表面のテカリが好きなのです。
池内慶は一度油であげたなすの煮付けを「テントウムシ」
と読んでいます。
それを見つけると「テントウムシさんだよ、テントウムシさんが
いるよ、きれいだねー、ほしいよねー」と言います。
でも池内忍と違って「買え!」とかは言いません。
消毒液はタダなのでせがみますが、なすの煮付けはお金が
かかるので、気を使って「買って!」とは言わないのです。
こいつなりに、気をつかっているのです。
買わないと「あーテントウムシさんいっちゃったね。」と言って
それ以上何もいいません。
最近は油であげたなすの煮付けがあまり置いてないので、なんだか
寂しそうです。
こういう気の使い方を見るとどうにも切ない気持になってしまいます。
こいつらは、大人の女性のよう要領の良さはないし、駆け引きとか
あんまりしないし、本当に純粋なところがあるんだけど、
いったん、修羅の世界にいくとものすごく残忍なんですよね。
そういう、純真さと残酷さを兼ね備えたのは、
ある意味、かわいいしぐさをするけど、平気で虫の脚を引きちぎったり
する子供と一緒だなと思ったりします。
外見は女性ですが魂自体は子供みたいだなあと思ったりします。
なんか憎めない連中です。
