黒の馬乗り袴を穿いて白い上着を着た1センチくらいの女性が池内慶の所に
遊びにきた。
最初、アリか黒い石ころかと思った。
「御免候、主様の御父君にあらせられる此方の氏神様に所要ありて参上したところ、
慶殿にご挨拶せずに通り過ぎるのも礼を失すると思い、まかりこしました。」
肌の色は黒っぽい目も黒、神の毛も黒。
池内剣「なんだこのちびっ子」
池内忍「面白いから踏みつぶしてみようかしら。」
ぞろぞろと池内系たちがあつまってきて、この小さい人型を見降ろした。
その言葉を聞いてその黒い人型は「何!」と言うと、その体はみるみる大きくなって、
1メートル80cmまで巨大化した。
それを見て、池内忍、池内剣は危険を感じて飛びのいた。
そこに池内慶が現れる。
「あら、黒岩(くろいわ)ちゃん、おげんき?」
それを聞いて、池内忍と池内剣は顔を見合わせる。
池内剣「名前が訓読みだぞ。」
池内忍「って、ことはあれよね。」
そういうと、二人はそそくさとどこかに行ってしまった。
「これは慶殿お久しゅうござる。」
そう言って巨大な黒肌でロングのストレートヘアーの女性が頭をさげた。
「今日は何で来たの?また鉄人の生き残りがどっかで復活して暴れたり?」
慶がそう言うと黒岩は首を横に振った。
「いや、そのような大層な義ではござらぬ、実は主様の御社、
黒石神社の名は、住吉大明神合祀以降、その名を変えられ、
日に日に人々から忘れられてきておりまする。知名度に関しましては、
恐れ多くも妹様との一件もございますれば、ここはなんとか、
御父君にあらせられるこちらの氏神様のご加護を持ちまして、
その名を世にしらしめんがため、此度はお願いに参ったしだいでございます。」
それを聞いて慶は少し考え込んだ。
「うーん、でもこちらの氏神様のお力で霊界で知名度を知らしめることは簡単でしょうけど、
人間は霊界の知名度とか知らないしなあ、誰か氏子に漫画家とか小説家とか、
人に物事を知らせる職業の人がいればいいんだけど・・・・・。」
池内慶が妙に長い説明セリフを口にする。
黒岩がジーッと私のほうを見る。
池内慶も私の方をジーッと見る。
二人あわせて無言で私の方をジーッと見る。
・・・・・・知らんがな!!!
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頑張って下さい(笑)