忍ちゃんが地中で眠っていた古代、その水脈の上に大きな楠が生えたそうだ。
そこに慶ちゃんが住み着いたみたい。
忍ちゃんと慶ちゃんはそれ以来の付き合いらしい。
その楠は大きく成長して巨木になったため、人間に目をつけられ、切り倒されてしまったそうだ。
そして、それは船にされて、慶ちゃんはその船に乗ってあちこちに遊びに行ってしまったそうだ。
そうしているうちに切られた楠の根が腐り、根が張っていたところが落ち窪んで清水が湧き出る泉になったそうだ。
忍ちゃんはそれ以降、そこの主になったそうだが、近年になって埋め立てられたので、
人里に下りてきたそうだ。
ちなみに精霊とかはふつう人家とかに住み着いたり、人の前に顔を出したりしないそうだけど、
家の中に神社を立ててしまったりすると、そこに霊道ができて、精霊がよってきてしまうそうだ。
私の家は祖父が高取神社の奥の院から荒熊大明神を勧請して神社を立てたが、空襲で
焼けてしまった。それで、慶ちゃんたち精霊が住み着いているらしい。
ほかにも、街中でウロウロしている精霊というのは、勧請されたけど神社がつぶされてしまった
りしたところにとどまっているということらしい。
本来であれば、何か特別な縁や理由がなければ、神社をあまりふつうの人の家とかには
勧請しないほうがいいらしい。
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