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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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蒜山遊び

臨時収入が入った池内系たちは自分たちで旅行に行くことを決めたらしい。
旅行といっても、池内系たちは私から離れることはできない。
私がかつて行ったことのある私の思い出の中にに入り込んでそこで遊ぶのだ。
池内慶が「蒜山に行きたい!」と言ったので、みんなで私の頭の中に入り込んでそこの
記憶の中にある蒜山に遊びに行った。
池内系たちが蒜山高原に降り立つと、小さなハエのようなものが寄ってきて、
池内系たちの体を刺した。
「いたっ!」池内忍は顔をしかめたが、さほど痛くはないようだった。
そこに粋呑が現れた。
「あらいらっしゃい。」すいとんは池内系たちにたかってる小さな虫をみとがめる。
「ちょっと!それブヨよ、気をつけなさい!」
そう言ううと大きく息を吸って、思いっきり息を吐き、突風を起こしてブヨの大群を
吹き飛ばした。
あまりの風の強さに池内系たちはよろめきそうになった。
「うわっ、そこまでしなくていいよ、ちょっとチクッと痛かっただけだから。」
池内慶がそう言う。
「あらそう、でも、ブヨは侮っていると大変なことになるわよ。」
と粋呑が言った。
「ははは、俺たちは歴戦の勇者だから蚊だか蠅だか分からん虫なんて怖くないさ!」
元気よく池内剣が言った。
粋呑は、草原の草花や茶色いジャージー牛を紹介して、蒜山を案内して回った。
しばらく歩いて休憩の時間になると粋呑は大きなガラス瓶に入った牛乳を
もってきて、大きなマグカップに牛乳をそそぎこんで、池内系たちにふるまった。
それを見て、池内慶が目を見張って声をあげた。
「このミルク、白いバターみたいなのが入ってる!」
それを聞いて粋呑は少し笑った。
「あら、それは牛乳の脂肪分が固まったものよ。おいしいから食べてみなさい。」
そう言うので池内慶はそれを指でつまんで食べた。
「おいしい!でもこれ、ちょっとしかないね。どうやって作るの?」
そう言うと粋呑は首を横に振った。
「いいえ、それが本当の牛乳なの。町の人たちが飲んでいる牛乳は、
牛乳の脂肪分を人工的に細分化して均質化して、乳脂肪分が固まらないように
してあるの。あちらのほうが人工的につくってあるのよ。この乳脂肪分の
固形成分があまりにおいしいから、人はチーズなどを人工的に作って
乳脂肪分の固形化物を人工的に作っているけど、この自然の
乳脂肪分のおいしさにはかなわないわね。」
と粋呑は得意げに言った。
「すごーい!本当に面白いね!ね!」と言いながら池内慶は池内忍と池内剣のほうに
向き直ったが、池内忍と池内剣は全力で「山歩き飽きたー!」という表情を全身から
かもしだいして、クターとしていた。
「飽きたんなら、下のドライブインに帰ってなよ、マカロニほうれん荘と快僧のざらしの単行本を
持ってきてるから、それでも読んで待ってて。」
池内慶がそう言うと池内剣は「おお!快僧のざらし!」と叫んでそそくさと山を降りていった。
池内忍も「あーたるい、たるい。」と言いながらダラダラ山を降りていった。
そんな二人を残して池内慶は粋呑気と一緒に山を歩きまわった。
そして青葉のしげる草原にねっころがって空をみあがえた。
青い空に散り散りになった雲がながれてゆく。
「気持ちいいねー」池内慶が言うと「気持ちいいでしょー」と粋呑が答えた。
その頃、池内剣と池内忍はドライブインにあるクレーンゲームに興じていた。
三俣のハンドでプラスチックカプセルをつまみあげてとってくる単純なゲームである。
まずAボタンを押して縦軸を決定、その次にBボタンを押して横軸を決定して
カプセルをつまみ上げる。
中身はマージャン牌のキーホルダーとか筋肉マン消しゴムのパチモンとか
わたいのないものばかりだが、中に数個、「当たり」と書いた紙が入っているカプセルが
あった。
それを狙って一生懸命熱中し、1回100善徳の機械ですでに1万5千善徳と使ってしまっている。
1つの善徳とはお年寄りに1回電車の席を譲ってあげたり、人に道を教えてあげたり、
そうした積み重ねが100回である。それを、ただのボタン操作2回で費やしてしまう忍と剣。
タコのおじさんが1千年間、江井我島港の安全を守って、命がけで毎日毎日積み重ねた善徳。
でも、こいつらにはそんなこと関係ない。
ゲームがはじまると、マンボの音楽が流れる。その音楽にあわせて、
池内系たちは「ウッ!マンボ!」とか言いながら踊っているのだが、おどりは何故かツイストした
モンキーダンスである。
ゲームが終わると機械が「もう1回やってみよう!」と声を上げる。
それにあわせて、池内系たちも「もう1回やってみよう!」と叫びながらノリノリで
ゲームをつづける。そして、めでたく当たりのカプセルをゲットしてドライブインの
売店にもっていくと、牛さんの絵の描いたマグカップをくれた。
池内忍も池内剣もマグカップを手に入れて満足し、ゲームを終了した。
そうした頃、池内慶がドライブインに帰ってきた。
「あーいいなあ、牛さんのマグカップ。慶たんもほしい!」
池内慶がマグカップを見て言った。
「それなら、あんたもゲームに挑戦しなさいよ。」と池内剣
「もう1回やってみよう!」と池内忍
それをみて粋呑が眉をしかめた。
「ちょっと、やめときなさいよ、マグカップなんて600善徳出せば買えるじゃない。
ゲームなんて絶対に取れるものでもないんだから。」
すると池内忍が見下げはてたような視線を粋呑に送る。
「あら、このゲームは100円よ、600円より100円が安いことくらい小学生でもわかるわよ。」
その自信満々な姿を見て粋呑はため息をついた。「勝手になさい。」
そして、池内慶は何度もゲームに挑戦する。
マンボを口ずさみながらノリノリでゲームに興ずる池内系たち。
結局、3万善徳つかって、やっと当たりのカプセルをゲットした。
池内慶が喜びいさんでドライブインの売店に当たり券をもっていくと、
店員のおばさんたちが何か集まってコソコソ相談している。
たぶん1週間に1回くらいしか当たり券をもってくることがない状況で
1日に3回も当たり券をもってきたので、あやしんだようだ。
「ちょっとまってね、責任者の人に聞いてくるから。」そう言って
おばさんの一人がどこかに行った。
しばらくして、固い表情の7:3分けの髪をポマードで固めた真面目そうな
初老の黒ぶちの眼鏡をかけたおじさんがやってきて、抑揚のない声で、
「どういった、ご用件でしょうか。」と厳しい口調で言った。
どういったご用件もなにもない「あたりのマグカップがほしいの。」
池内慶は言った。
その男性は「あいにく、あまりにも多数の方が当たり券をもってこられたので、
もう景品のマグカップは無くなりました。通常絶対にあり得ないことですが、
あまりにも多くの方が当たり券を引きかえに来られましたので、もう
景品はありません!」と大事なことなので二回言いました。
「えー、牛さんのマグカップほしい。」池内慶がそう言うと、
初老の男性は、お店で売っている三〇〇円のキーホルダーを指さして行った。
「これをもって、帰ってってください。」
しかたないので、慶はキーホルダーをもらって帰った。
夜はロッジに泊まって、みんなで遊ぶことにした。
池内忍が「狩破をしよう!」と言ったが、前に藤子さんが霊界との入り口をふさいでしまったので、
そこをこじ開けると、きっと怒られるという話になって困ってしまった。
それを聞いた粋呑がロッジのおじさんに話をして、前日宿泊に来た小学生の
林間学校の生徒たちがやったキャンプファイヤーの薪の残りがあると聞いて、
それを分けてもらって、指定地域で予約して広場にバケツに水を入れてもっていって、
小さなキャンプファイヤーをやった。
キャンプファイヤーの歌をみんなで歌って、そのあと、薪に点火。
燃え盛る炎の明りの中で、粋呑が教えてくれたハンカチ落としなどのゲームをみんなでやって
楽しんだ。
これは、池内忍も池内剣も喜んでいた。日ごろならたわいもないことだが、
キャンプファイアの火のもとでやると何でも楽しいものだ。
みんな大満足で、ロッジに戻ったが、夜中になって池内系たちは突如として飛び起きる。
猛烈な痒みがあるので自分たちの手足を見ると、赤いポツッとして小さな血玉がいくつも
できている。
「何よこれ!」池内忍が大声をあげた。それを聞いて一緒に泊まっていた粋呑が起きてきて
近寄ってきた。
「ブヨの血吸いあとよ!それは絶対かいちゃだめ!
そこから腐ってきたり、傷が大きくなってアザになるから!」
池内慶も池内剣もものすごくかゆくて眠れない。
池内剣は足をトントンふみならしてその場で跳ねた。
粋呑はブルーのゲル状のウナコーワジェルを薬箱から取り出してきて、
池内系たちに渡した。
池内系たちはその薬を山盛りとって血玉にすりこんだが、いくら量が多くても痒みが収まる度合は
しれている。
みんなあまり眠れず、ゴロゴロ転がりながら一晩すごした。
朝起きると池内系たちはみんな寝不足だった。
「あらあら、大変ねー、でもマムシに噛まれるよりはマシじゃない、時々林の中にマムシいるし。」
粋呑気は屈託なく笑いながら言った。
「そういう事は先に言ってくれ。とにかくブヨはもう懲り懲りだ。」眠い瞼をこすりながら池内剣は言った。
すると粋呑は言葉を返した。
「あら、ブヨに刺されるのが嫌なら、冬にくればいいのに。冬ならブヨはいないし、スキー場があって
楽しいわよー!」
それを聞いて池内忍がつぶやいた。「まず最初に、それを先に言いなさいよ。」
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コメント

ブヨ

・・って刺されると大変なことになるんですね^^;;
ものすごく痒いってつらい~
ゴロゴロ転がってる池内系のみんなを想像したら
可哀想だけどちょっと笑えた(スミマセン)
ハンカチ落とし・・・
やったな~昔。すげえ懐かしい~!!
【2009/12/21 22:39】 NAME[とっぽ] WEBLINK[] EDIT[〼]

とっぽさんへ

ブヨって刺されるとすごくカユイんですよね。
でも、水が奇麗なところにしか
いないので、都会にはいないってところが
複雑です。
小学生や中学生のときはよく
キャンプファイヤーとかでハンカチ落としとか
色々やりましたよね。
なつかしいです。
【2009/12/22 08:26】 NAME[楠乃小玉] WEBLINK[] EDIT[〼]

ヘビイチゴで

以前山梨にいたときよく噛まれました!ブヨに 奴らは皮膚を噛んで血を舐めるんですよ(>_<)蠅みたいな顔で…音もなく
しかも噛まれるとぼこっと腫れて、上腕に噛まれたときはマッチョのようになりました 熱も持って酷く三週間腫れがひかず 患部からは白血球がにじみ出て悲惨でした 現地に古くからおられる方は焼酎に漬け込んだ秘伝のヘビイチゴを使って治すようです
【2009/12/22 20:52】 NAME[南の木] WEBLINK[] EDIT[〼]

南の木さんへ

ほんとうに、かまれると傷痕が
ひどいですよね。
ヘビイチゴで治すというのは
初めて知りました。
【2009/12/23 02:43】 NAME[楠乃小玉] WEBLINK[] EDIT[〼]

ひい~っ・・・

南の木さん、大変でしたね^^;;
こわい、ブヨ・・・
焼酎に漬け込んだヘビイチゴですか。
古くからの知恵ですね~。
【2009/12/23 21:27】 NAME[とっぽ] WEBLINK[] EDIT[〼]

無題

とっぽさん
ブヨ刺されも毎年耐性がついて 四年目くらいにはあまり腫れなくなりましたよ
ヘビイチゴの秘薬はとても効くそうだけれど土地の人しか知らず 他の地から来た大抵の者はせいぜい傷口から毒を絞り出すしかないのでした…(;_;)
【2009/12/24 18:41】 NAME[南の木] WEBLINK[] EDIT[〼]

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