久しぶりにホームセンターに行った。
「ぷはーっ!こるああああっ!死ぬかとおもたわっ!」
慶ちゃんが棒でゲシゲシ私の足を叩いてきた。
「いったいどうしたんだよ」
「何いってるだーっ!この頃、慶タンの事あんまり考えなかったでしょ。よそ事にうつつをぬかしてるから、
慶タンエネルギー不足で消えそうになったじゃないかー!
「あ、そうなのごめんね」
私は謝った。
そういうこともあるんだなあと思った。
気をつけないと。
いつも、イチゴが食卓に並んだときは必ず出てきて、嬉しそうに食べているから、元気にしているのかと思って居た。
でも、そろそろイチゴの季節も終わって、さいきんイチゴ食べてなかったからなあ。
慶ちゃんは最初こそ怒っていたが、ホームセンターに行ってお花を見て楽しそうにしていた。
今日は風が強くて多くの植木の鉢が倒れていた。
「管理がわるいなっ!」慶ちゃんが言っていた。
そのあと、久々に父と大蔵谷のディスカウントスーパーに買い物に行った。
最初にバナナとプチトマトを買って、バナナは慶ちゃんが貰った。トマトは忍ちゃんがもらったんだけど、
貰う前に剣ちゃんに聞いた。「あなた、プチトマトいらないの?」
「剣ちゃんはトマトいらないもん。いつも忍ちゃんがもらってるでしょ、なんでそんな事きくの?」
ちょっとプンプンモードで剣ちゃんが言った。
「あらそう。なら私がもらっておくわ」
そういって忍ちゃんはプチトマトをもらった。
「これ、くまモンシールが貼ってあるんだけど」
そのプチトマトは熊本産でゆるキャラのくまモンもシールが貼ってあったのだ。
「うわっ!くまモンかわいい!ほしいなー」
「だめよ、あなたいらないっていったじゃない」
「ぶー!」
剣ちゃんは頬をふくらませた。
そのあと、かまぼことか豆腐とか地霊たちが好きそうでない買い物がつづく。
「剣ちゃんの!剣ちゃんのお供物!」
剣ちゃんがピョンピョン跳ねて催促する。
父が抹茶わらび餅を買う。これは安くて四十九円だ。
「これ剣ちゃんの!」
剣ちゃんが叫ぶ。
「あら、こんな安いのでいいのかしら。あとでもっといいものがあるかもしれないわよ」
忍ちゃんがそそのかすような事を言う。
「いいの!剣ちゃんはこれでいいの!」
そう言って剣ちゃんは抹茶わらび餅にとびとついた。そして「ちゃーっ!」と叫んだ。
ご機嫌さんだ。
そのあと、ずっとお総菜とかのお買い物がつづいて、あなりお菓子のようなものは買わなかった。
「やったー!剣ちゃんあたりー!」
剣ちゃんは自分の判断が正しかった事にまんぞくしたようだ。
そして、みんなニコニコお家に帰った。
PR