実は最近、うちの父が体調を壊して入院し、世話とか色々大変だったんだけど、
ふと気づくと、慶ちゃんの陰が薄くなっていた。
ひょっとして父親のエネルギーを吸収してたのかこの子。
私が神社に行かないと、剣ちゃんの陰が薄くなることがあって、
焦ったことはあったけど、慶ちゃんの陰が薄くなったことはなかったので、
安心していた。今回、慶ちゃんの陰が薄くなってびっくりした。
うちの父はけっこう厳格で、頑固な所もある真面目な人で、
おおよそ、慶ちゃんのようなおちゃらけたところはまったくない。
でも、本心では子供の私のことを本当に可愛くおもって、その精神の具現化が
慶ちゃんの行動に出ていたのではないかと思う。
どおりで、何の理由もなしに私の事が大好きなはずだ。
ちょっと寂しいような嬉しいような気持ちになった。
今日、病院に行ってきた。
慶ちゃんが点滴の管をさされている父のベットによじのぼり、オデコをペチッペチ叩いて遊んでいた。
「ちょっと、やめなさいよ」
忍ちゃんが怒って慶ちゃんの後頭部をはたいた。
「ごめんねごめんね~」
慶ちゃんがおちょけた。
忍ちゃんはため息をついた。
父の所へ行くと、慶ちゃんはくっきりしして元気になっていた。
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