地面に池内忍と池内剣が倒れ伏している。
そして松岡良がハアハアと荒い息をしながら額から血を流している。
「お前たち池内系の世界征服の野望はこの松岡良が阻止する!たとえこの命に代えても!」
松岡良が叫んだ。
松岡良が睨みつけるその先に大理石の階段。そしてその奥に宝石がちりばめられた
荘厳な玉座があった。そこに池内慶がゆったり座っている。
「よく来たな、正義の味方松岡良、しかし、お前ではこの帝王池内慶様には勝てぬわ!
かかってこい!そして敗北し、永遠の絶望を味わうがよい!」
松岡良はトマホークを振りかざし、「うおおおおおお!!!」と叫びながら池内慶に突進する。
池内慶は細身の剣を振りかざし、素早く横になぎ払う。
カン!と乾いた音がして、松岡良のトマホークは空中高くはね飛ばされて後方に落ちた。
池内慶は松岡良に剣を突き付ける。
「帝王池内慶様の勝ちだな。これで世界は暗黒の闇に包まれる。ただし、ひとつだけ世界を
救う方法がある。それはお前が帝王池内慶様の命令を聞くことだ。」
そう言いながら池内慶はニンマリと笑った。
「クッ」松岡良は怒りの眼で池内慶を睨みつける。
「どうした、世界を救いたくないのか。」見下したような視線を松岡良に向けながら池内慶は言葉をつづけた。
松岡良は屈辱に体を震わせなが視線を下に向け、それでも毅然と答えた。
「わかった、お前の命令を聞こう、世界が救われるなら、私は何をされてもいい。」
すると、池内慶は無表情になり、冷酷に言い放った。
「ならば、裸にエプロンのコスプレしろ。」
松岡良はガバッ!と布団からはね起きた。
体中冷や汗でぐっしょり濡れている。
周囲を見回した。
松岡覇がよだれをたらしながら足で布団をはね飛ばして腹を出して寝ている。
「・・・・・・・・」松岡良は無言のまま布団から起きだして、松岡覇に布団をかけてやった。
そして自分の布団に戻った。
真っ暗な部屋、静寂の世界。
時計の秒針だけがカチカチと規則正しく時を刻んでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫌な初夢だな。」
PR
ところで、こ、これは…。