彼らの実態はというと、
実際的にはどこか外国の寺院が荒廃して逃げ出してきた仏道の
眷属の零落した姿だったり、もとから土地に住んでいる
地霊だったり、霊界から人間のエネルギーを引っ張るために
現世に出張ってきている修羅だったり、その実態は
色々なのです。
でも、彼らの多くが仏教の六道に起因している者ですから、
自分たちを詳細に陰陽五行にあてはめたがります。
中には冗談も交じりますし、彼らの語る種族というのは、
私自身が彼らを見ていて当てはまる性格や属性とは
すこし異なるものです。
ですが、彼らの思考や哲学が仏教的思考にとらわれるかぎり、
彼らの説明する種族は、きっちり陰陽五行の分類に
当てはまるものになりますので、
そこはあくまでも、彼らの語るファンタジーの世界の
お話としてとらえるべきだと思います。
彼らの語る種族については、また、後ほど語ることにします。
一時期、有名になった「かんなぎ」というアニメになった
漫画がありましたが、あの発想はある意味いい線をいっているなあと
思いました。
本来仏道の眷属や地霊という存在は威厳に満ちていて、
人から畏怖されるべき存在でした、
しかし、彼らの森の木は切り倒され、土は埋め立てられ、
人々は神仏にあまり手を合わせなくなっていきました。
それでも、そのコアの部分におわします神、仏は
厳然として存在するのですが、末端の眷属たちの中には
零落していくものもあります。
そうした者たちは決して「自然破壊した人間が許せない!」とか
目をつりあげて言いません。
なぜなら、人間も自然の一部であり、大木を食い荒らし打ち倒す
シロアリとかわらないからです。
ただ、彼ら眷属が力を失うと、
意志薄弱になったり、相手の気を引くために、家の柱を
ゆすぶっておどかしたり、また、見える相手には、
スーパーのお惣菜売り場につれていけ!とねだったり(笑)
そんな存在になってしまうだけです。
彼らはただ、存在し、そして時に笑いながら、泣きながら、
時には怒ってゴロゴロ床を転がりながら、
そして、人々から忘れ去られ、ひっそりと消えていくのです。
不満は言いません。
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