空想ファンタジーブログです。
私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
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私の母校の中学校は坂の途中に校門があります。
田舎の学校ということもありますが、最近の少子化の影響で統廃合の話がでているとか。
自分の出身校が消えてなくなってしまうのはさびしいです。
その学校の坂を登りきったところにおいしいパン屋さんがあると聞いたので、探しにいったんですが、
どうしても見つかりません。
この前も探しに行ったのですがみつかりませんでした。
うたびれもうけで、とぼとぼと坂を下りていく途中、
学校の前の妙見様をお祀りする神社に目が行きました。
ここの神社には私が小さい頃、おじいさんによくつれていってもらったと家族から聞いていますが、
私には記憶がありません。それでも、なんとなく懐かしい気持ちになったので、
神社の中に入って、お賽銭を賽銭箱に入れて手を合わせてきました。
氏神様ではないので、お願いごとはしません。
とてもすがすがしい空気感のある神社でした。
そして、どことなく懐かしい。
パン屋さんは見つからなかったけど、神社にお参りしたおかげで、わりと充実感のある
気分で家に帰ってきました。
自分の部屋に帰ると、池内慶が眉間にしわをよせて、ジトーっといやな目で私を見ている。
「何、その頭の悪そうな金髪巨乳女は。」
池内慶が言った。
「は?」
私が後ろを振り返ると、そこには金髪で巨乳で頬からヒゲが生えて、頭から耳が出ている
女がいた。
尻からはふさふさの大きな筆みたいな黄色い尻尾が生えていて、その先は白くなっている。
目は吊目で牡丹柄の着物を着ている。
「私、ぼたんちゃん、よろしく。」
その女は言った。
「あなた、近所の稲荷神社で現世利益の祈願とかしたの?あれほど、拾い食いみたいな
現世利益をよその神社でお願いしたらダメって言ってたのに!」
池内慶が怒って言った。
「いやいや!そんなことしてないよ!」
私は慌ててかぶりをふる。
しかし、よく考えてみると、池内慶にそんな指示受けたことないんだけど。
池内慶ってときどき自分の頭の中だけで物事を完結してるときがあるので困る。
私の言葉を聞いて池内慶はぼたんの方に向き直った。
「ちょっとあんた!この人はあんたなんかに現世利益してないって言ってるわよ、
とっとと帰りなさいよ、ノラ狐!」
池内慶がそう言うとぼたんは「うっさい、地霊のくせに、とっとと土にカエレ!」と言い返した。
「はあ?」と池内慶がちょっとイラッとしているところに池内剣がやってきた。
「何やってんだ、おまれら。」
ぼたんはそこにやってきた池内剣の大きな胸を見ると目を輝かせた。
「うひょー!巨乳ちゃんだ!モミモミさせてー!」
そう言いながらぼたんは池内剣に走り寄ろうとしたが、池内剣は素早く手のひらから
矛を出してぼたんに向けて構えた。
「てめえ、それ以上近づくとぶった切るぞ!」
ぼたんは足をとめる。
「ひどーい!エロタコには触らせたくせに・・・・・。」
ぼたんは目に涙をためてウルウルしている。
「あれはわざと触らせたんじゃねえ!」
池内剣はどなった。
「あんた女でしょ、何で女の胸なんか揉みたいのよ。」
池内慶がそう言うと、ぼたんは深いため息をついた。
「はーっつ、それはね、最近県の迷惑防止条例で、野良猫に餌をあげることが禁止になったの。
それで、地域猫が激減して、神社の近所にも猫ちゃんがいなくなったの、それで、
ねこちゃんをなでてモフモフできなくなって、もうたまらなくなって、禁断症状で、
何でもいいから柔らかいものを揉みまくりたくなったのよ!」
そういえば、インターネットの動画で猫がほかの猫の背中を手で押してモミモミしたり、
女のひとの胸をモミモミしてる動画を見たことあるぞ。
狐もそういうのが好きなのか。
というか、こいつ、狐なんだな。
「それだったら、これでも揉んでなさい。」
そう言って池内慶が指をさしたものは、季節はずれのべーぷノーマットの電気式蚊取り機だった。
まあ、丸い格好はしているが、プラスチックで堅いし、揉みごたえないとおもうが。
ぼたんは用心深くその蚊取り機に近づくと狐パンチを食らわせた。
ぼたんは顔をしかめる。
「これカタイ!全然ぷにょぷにょしない!」
そして、ぼたんは蚊取り機のにおいをかぐ。
「これ毒のにおいがする!これダメ!」
ぼたんは蚊取り機がお気に召さなかったようだ。
「しょうがないわね。」そう言って池内慶は手の平から濃いブルーの色のペンギンのマークの
ついたミント系のガムを取り出した。
あ、あれは、私が子供のころ、親が食べているのをみて、自分もほしがったけど、
食べてみると、大人向けのハッカ味で食べられなくてはきだしたやつだ。
あれ以来、私はハッカ味の飴やガムなどが苦手になったんだった。
そのガムを池内慶はぼたんの前に放り投げた。
「これでもかいでなさいい。」
ぼたんはそのハッカのにおいをかぐ。
「くちゃい!」ぼたんはそう叫んで顔をそむけた。
そして、1メートルほどとびのいた。
しかし、しばらくするとソロソロとガムに近づいて、においをかいだ。
「くちゃい!」そう叫んでぼたんはまた飛び退く。
それを何度も繰り返した。
しまいに、ぼたんは「よくもこんな臭いものをかがせたな!おぼえてろよ!」と
どなって怒りだし、そのままハッカのガムを持って帰ってしまった。
って、おい!持って帰るのかよ!
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今日、ひさしぶりに池内系たちをつれて町の中心部のスーパーに行きました。
池内慶はお菓子の安売りショップとかディスカウント店には敵対心をもっているけど、
スーパーは好きみたいですね。
もともとお菓子のディスカウントショップに敵愾心をもったのも、私が間食ばかりして、
体を壊すのを心配したためであって、私のためを思うあまりなんですけどね。
スーパーに到着し、
スーパーの出入り口にある消毒液でシュワシュワしたら池内慶がよろこんでいました。
池内系たちはかなり舞い上がっていたようで、冷凍のカニ足をみつけると
「これチャンバラに使うから買ってー!」とせがんできます。
買いません!高いんだから。だいたい、それはチャンバラに使うものではありません。
お店に入ってお菓子売り場の棚を通っていると、池内忍が私の服の袖をひっぱった。
「これ買って!モンドセレクションかっこいい!買って!」と言う。よくみると、お菓子の箱に
「モンドセレクション」と書いてある。なんだこれは。
なんかわからないけど、お菓子の品評会みたいなのかな。
池内忍は何かプレミアのついたものとかかっこよさそうなものが大好きです。
でも横から池内慶が「お菓子はだめだよ!この人の体に悪いから!」と厳しく言いました。
なんか最近世話女房みたいだな、池内慶。
池内忍はしょぼーんとしてしたを向きました。
しかし、それで諦める池内忍ではありません。
「でも、お菓子じゃなかったらいいんだよね、お菓子じゃなかったらモンドセレクション買ってくれるんでしょ。」
私に向かって池内忍はそう言いました。
「まあね、お菓子じゃなかったらね。」私はいいました。
でも、お菓子の品評会の賞かなんかだから、お菓子以外についてるものとかないはずです。
所詮は地霊、人間世界のこととか全然しらないんだな。
そうして、ふじっこの茶福豆とか買って買い物もあらかたすました頃、
池内忍が私のそれをひきます。
「あったわよ、モンドセレクション。」
私は「だからお菓子はだめだって、」と言いながら池内忍が指さすほうを見ると、
高級スモークサーモンにモンドセレクションのシールが張ってある。
「え?」モンドセレクチョンってお菓子の品評会じゃなかったのか。
しかたがないので、一番安いスライスのスモークサーモンを買った。
池内忍は「ふふふっ、私の勝ちね。」とか言いながらドヤ顔をしている。
値段は一番安いので680円、ちょっとだけ痛い出費になった。
まあ、どうせこいつら、現世の食べ物は食べられないんだけどね。
高級商材とか買った満足感という人間の思念を餌にしてるんだけど。
まあ、正月早々だし、たまにはいいか。
どうも家で作業することが多くなると、ついつい間食してしまう。
スナック菓子などを食べながら作業していると、ついついカロリーオーバーになってしまう。
そういうことは体に悪いからやっちゃだめだと池内慶に怒られる。
池内忍や池内剣は私がなにしようと無関心だが池内慶は私の体を心配してくれる。
近所に安売りスーパーがあるんだが、そこは、賞味期限が迫ったお菓子などを
(といっても賞味期限終了まで1か月、2か月くらい猶予のあるものだが。)格安で
箱売りしてたりする。それを箱買いすると1個あたりの単価が非常に安くなる。
でも、家に何個もスナックがあるとついつい食べすぎてしまったり、賞味期限が近付くと、
無理に食べようとしてしまったりする。
そういうことをすると、池内慶が「体に悪い!」と言って怒る。
そして、そんなことを繰り返しているうちに、池内慶は、その安売りスーパーを敵視するようになった。
(スーパーは悪くないんだけどね。)
それで、もうあそこには行くな!と言いだした。
でも、ついつい行ってしまう。
「どうしたら行かなくなる?」と慶が聞いてくるので、「そうだなあ、何か嫌なことでもあれば
行かなくなるかなあ。」と言ってしまった。
私はすこし過食症の傾向と依存症の傾向があり、何か好きな食べ物があると、
1日中そればかり食べてしまって、体を壊してしまったりすることがある。
とにかく、同じ食材を食べ続け、そのうち、何日も同じものを食べ続けるので
「おえっぷ!」となってきて飽きてもう二度と食べなくなってしまうパターンだ。
だから、その胸やけとか、美味しくないと感じた段階でその集中食いは停止するので、
そういう意味で私は言った。しかし、そうした飽きによって食べるのをやめるのは、あくまでも
食材であって、安売りスーパーに行く習慣自体が無くなるわけではない。
私は慶の言葉には生返事で、また安売りスーパーに行く習慣をやめなかった。
そんなことを繰り返していたある日、自転車でスーパーに行って店から出てくると、
池内忍と池内剣がキャッキャ言いながら私の自転車をボコボコに叩きつぶしている。
それは私の目にしか見えないが、他の人が見たらただ単に自転車が強風にあおられて
ひっくりかえって、部品が割れて砕けて飛び散っているようにしか見えないんだが。
「やってくれおったな!」私は心の中でつぶやきながら自転車のところに行った。
自転車を動かすが、タイヤがひょこ歪んでいて、マトモに車輪が動かない。
なんか、とても嫌な気分になった。
背中から池内慶が出てきて無邪気に言って。
「嫌な思いでができてよかったね!これでもう、二度と行かないでしょ?」
そうだね、なんか行く気がなくなった。ありがとよ!
でも、けっこう長距離、この動かない自転車を押して移動するのは一苦労だ。
ふと近隣を見回してみると、目の前に大型スポーツ店があった。
もしやと思い、その中に入って自転車屋があるか調べていると、
その中に自転車販売コーナーがあった。
聞いてみると修理もやっているという。
ただ、ここはサイクリングスポーツ自転車やモトクロス用が中心でママチャリの部品は
置いてないという。
でも、車輪が歪んで動かないのを見て、同情してくださり、店員さんが一生懸命車輪の歪みを
補正して、ちゃんと車輪が動くようにしてくださった。
すごくうれしくて、感動した。
「おいくらですか?」と尋ねたら、「いや、部品交換とかしなかったし、作業だけですので、
お金はいらないですよ。」と言われた。
ああ、なんか・・・・・・・・日本の国っていいなあ、日本に生まれてよかったなあ、と
しみじみ思った。
「おとしだま!」「おとしだま!」
正月早々池内忍と池内剣が連呼する。
うっとおしい、だれがやるか。
池内慶だけは少し視線を下に向けてシュンとしている。
この子はほしくても我慢する子だ。こういう態度なら、こっちから
あげたくなるんだけどなあ。
そうしているうちに池内忍が段ボールの箱で作った自動販売機をもちだしてきた。
見覚えがある。「うわー嫌なものをもちだしてきたなあ」と私は思った。
それは私がまだ幼稚園児だった頃、友達に商家の子がいた。
わりと繁盛している商売の家の子で、兄弟が多く、とても団結心が強かった。
そこの一番上の長女のお姉さんはとてもおしとやかで、やさしくて、思いやりがあって、
私はそのお姉さんが大好きで信頼していた。
あるとき、その商家の友達とお姉さんは私を秘密の場所に案内してくれると言って、
私の手を引いた。
「絶対に内緒だからね、あなただから教えてあげるんだからね。」そのお姉さんの言葉に
私の心は高なった。
秘密の共有。そこまでこのお姉さんに私は信頼されているのだ。
そして、連れて行かれた場所はその商家のお店の裏庭の隅だった。
そこに段ボールでできた自動販売機がおいてあった。
「はい、自動販売機よ、ここに100円入れて。」とお姉さんはやさしい笑顔で微笑んで私に言った。
私は心からそのやさしいお姉さんを信頼しているので、何の疑いもなく、段ボールでできた自動販売機に
100円玉を入れた。
「はい!大当たりー!」そう言ってお姉さんはカラになったアンメルツの容器を段ボールの中から
取り出してきて、私に渡した。
「何これ?」私が問うと、お姉さんは満面の純真な笑顔で答えた。
「商品よ、お買い上げありがとうございました♪」
お姉さんは段ボールの自動販売機から百円玉を取り出して弟たちの所にもっていって
「お姉さんがこれで何かお菓子を買ってあげるね。」と言っている。
弟たちは「いいよーお姉ちゃんが好きなもの買いなよー。」と言っている。
お姉さんは「いいのよ、私はあなたたちが幸せなら、それで幸せだから。」
はいはい、美しい兄弟愛ですねー。
私は全力で裏切られた疎外感を味わった。
所詮私は他人なのだ。
まあ、言ってもそのお姉さんも小学二年生くらいの年齢だったし、深い考えもなしに
やったんだろうし、今はもう覚えていないんだろうとおもう。
池内忍のせいで、最悪の思い出がよみがえってきた。
「はい、自動販売機よ、ここに1000円入れて。」池内忍が言った。
当時の私の価値観における100円相当の価値だ。
なんか、情けない気持ちになったが、自分の心の清算をするためには、ここで
1000円入れないといけないんだろうな。
私は段ボールの自動販売機に千円札を入れた。
「はい!大当たりー!」
そう言いながら池内忍は私にアンメルツの空の容器を手渡した。
私は、そのゴミを投げ捨てるようにゴミ箱に叩きつけた。ゴミ箱の中に落ちた空のアンメルツの容器は、
霧のように消え去っていった。
池内忍は「これで何かお菓子でも買おうねー。」と池内剣に言っている。
よく見ると、その千円札の紙幣には1000善徳と書いてあるのが見えた。
ああ、あれは私があのとき施した100円分の善徳なんだ、そう思うと急に心が軽くなった。
横で池内慶がすまなさそうに「ごめんなさい」と言った。
「いいよ、これで俺も少し心が軽くなった。」そう言って私は笑った。
地面に池内忍と池内剣が倒れ伏している。
そして松岡良がハアハアと荒い息をしながら額から血を流している。
「お前たち池内系の世界征服の野望はこの松岡良が阻止する!たとえこの命に代えても!」
松岡良が叫んだ。
松岡良が睨みつけるその先に大理石の階段。そしてその奥に宝石がちりばめられた
荘厳な玉座があった。そこに池内慶がゆったり座っている。
「よく来たな、正義の味方松岡良、しかし、お前ではこの帝王池内慶様には勝てぬわ!
かかってこい!そして敗北し、永遠の絶望を味わうがよい!」
松岡良はトマホークを振りかざし、「うおおおおおお!!!」と叫びながら池内慶に突進する。
池内慶は細身の剣を振りかざし、素早く横になぎ払う。
カン!と乾いた音がして、松岡良のトマホークは空中高くはね飛ばされて後方に落ちた。
池内慶は松岡良に剣を突き付ける。
「帝王池内慶様の勝ちだな。これで世界は暗黒の闇に包まれる。ただし、ひとつだけ世界を
救う方法がある。それはお前が帝王池内慶様の命令を聞くことだ。」
そう言いながら池内慶はニンマリと笑った。
「クッ」松岡良は怒りの眼で池内慶を睨みつける。
「どうした、世界を救いたくないのか。」見下したような視線を松岡良に向けながら池内慶は言葉をつづけた。
松岡良は屈辱に体を震わせなが視線を下に向け、それでも毅然と答えた。
「わかった、お前の命令を聞こう、世界が救われるなら、私は何をされてもいい。」
すると、池内慶は無表情になり、冷酷に言い放った。
「ならば、裸にエプロンのコスプレしろ。」
松岡良はガバッ!と布団からはね起きた。
体中冷や汗でぐっしょり濡れている。
周囲を見回した。
松岡覇がよだれをたらしながら足で布団をはね飛ばして腹を出して寝ている。
「・・・・・・・・」松岡良は無言のまま布団から起きだして、松岡覇に布団をかけてやった。
そして自分の布団に戻った。
真っ暗な部屋、静寂の世界。
時計の秒針だけがカチカチと規則正しく時を刻んでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫌な初夢だな。」