スーパーに行きました。伊予柑がありました。それを見て慶ちゃんが「いっよかーん!」
と叫びました。
「いっよいっよカンカンいっよいっよカンカン、いっよいっよカンカンだっいじけん!」とか歌ってます。
その横にイチゴが売っていましたが阿蘇のイチゴとあまおうが売っていました。
阿蘇のイチゴは398円で安いですが大きさがチッさかったです。あまおうは1ぱっく498円もしますが
1個がとても大きいです。
「見て見て、金魚さんみたいだよ、ほら、慶タンの手の平くらいあるよ、すごいよ」
イチゴ売り場によじ登って、あまおうと手の平を重ね合わせます。
「おいしそうだね、たぶん、買うよね、これは買うしかないよね」
慶ちゃんは目を輝かせていいました。
「しかたないなあ」と言いながら、私は3柱ぶん、3パック買おうとしました。すると慶ちゃんが
叫びました。
「あまおう498円で高いから2パックでいいよ!デザートで千円以上もお金をつかったら、
お天道様がゆるさないよ!」と叫びました。
いや、ゆるすと思うけど。
でも、あまりお金をつかわせないよう気を使っているんだろうと思って、2パックだけ買いました。
その日はとろろ芋とミカンも買いました。青島ミカンと有田ミカンを買いました。
あと甘栗も。それから三度豆も。けっこうお金がかかってしまいました。
「今日はお金がかかったからチーズのおやつは我慢するよ!」
慶ちゃんが言いました。
なんか気をつかってるなあ。
「みんなもいいの?」
と聞くと、忍ちゃんが「しかたないわねえ、私はいいわよ」と言いました。
剣ちゃんは「みんながいいなら、私もいいよ」と言いました。
みんな素直です。
なんか、チーズを買わないと、あんまり慶ちゃんたちのテンションもあがらず、私の背中に
しがみついて、家まで帰りました。
家に帰ると、母が雪印クリームチーズを4箱も買って家の冷蔵庫に入れていました。
それを見て、忍ちゃんが母の所まで全速力で走っていき、三つ指ついてかしずいた。
「不束者ですが、これからもよろしくお願いいたします」
いや、だから、親にはお前ら見えてなんだって。
忍ちゃんの行動を見て慶ちゃんが目を丸くして驚く。
「忍ちゃんだけずるいよ!」そして新聞広告の紙をハサミで切って耳をつくり、セロハンテープで
頬にひげを左右三本ずつはりつけて、慶ちゃんも母の所まで走っていってかしずいた。
「ハツカネズミものですが、よろしくおねがいしまちゅー!」
慶ちゃん、お前、絶対忍ちゃんが二日者ですがよろしくお願いしますって言ったって思ってるだろ、
絶対思ってるだろ。
二人の行動を見て剣ちゃんがオロオロする。
「え、私、二人みたいな面白い事できないよ、どうしよう、どうしよう」
「大丈夫だって、そんなことしなくっても」
そう言って私は剣ちゃんの頭をなぜてあげた。
「うん、ありがとう」
満面の笑みで剣ちゃんは笑った。それを見て慶ちゃんは目を丸くする。
「むきょーっ!剣ちゃんだけずるいよ!」
そして、私の前まで走ってくると、オロオロ、もじもじしはじめた。
「どうしよ、慶タン、みんなみたいに面白こと何もできなの、オロオロ、そわそわ」
おまえの存在自体が十分面白いよ。
私は呆れた。
慶ちゃんたちがひと暴れしたあと、いちごを洗って、ちっちゃい子でも食べられるように
小さく短冊に切ってお皿に入れました。
みんな口をあけて「あーん」って言っている。
お前ら、じぶんで食べろよ。
最初に慶ちゃんからたべさせる。
「あ、また慶ちゃんが最初なの、いつもなのね」不満そうに忍ちゃんが言う。
別に意識してなかったんだけど。
「じゃあ、ジャンケンして決めろよ」
三柱にいちごをたべさせたあと、
2順目はジャンケンする。
剣ちゃんが一番最初「おいちー!」
剣ちゃんは喜ぶ。
次は慶ちゃん「あまーい!」
次は忍ちゃん「まあ、この味なら許してあげてもいいわ」
何を許すんだおい。
「さっき私が一番最後だった、今度は私が最初よ」
忍ちゃんが言うから、今度は忍ちゃんからたべさせた。
口をあーんと開けて、食べるときは、とても幸せそうな顔をしている。
「ふう、食べ終わってしまったわ、しだいに口の中で消えゆくいちごの香り、これがマリッジブルーという
ものなのかしらね」
「違います」
忍ちゃんのボケに速攻ツッコミをいれた。
「私、あんな面白いこと言えないよ、ねえ、私は何を言えばいいの、言えばいいの」
剣ちゃんが切実に私に問いかける。
「いや、言わなくていいから。普通に食べな」
「あーん。おいしい!」
剣ちゃんがぴょんぴょん飛び上がって喜んだ。
「慶タンもあーん、うーんおいしー、ルピールビーあすかルビー甘くておいしい奈良いちご~」
慶ちゃんが歌いだした。
「いや、それ銘柄違うから、甘王は九州だから」
とりあえず、みんな満足でよかった。
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慶ちゃんと剣ちゃんと忍ちゃんにポッキーをあげた。
たまたまポッキーのHPを開けたらmcハマーの曲
http://www.youtube.com/watch?v=otCpCn0l4Wo
がかかっていて慶ちゃん、剣ちゃん、忍ちゃんもノリノリで踊っていたので、
面白いと思ってポッキーをあげたのだ。
慶ちゃんにはアーモンドクラッシュポッキー、忍ちゃんにはいちごポッキー、剣ちゃんいはポッキーを
買ってあげた。慶ちゃんはアーモンドポッキーがほしかったけど、どこにも売ってなかったので
妥協してアーモンドクラッシュポッキーにしたのだ。
慶ちゃんと忍ちゃんと剣ちゃんはポッキーをもって剣術ゴッコをはじめた。最初、慶ちゃんと剣ちゃん。
見事な剣さばきで慶ちゃんが剣ちゃんおポッキーをへし折った。
「あーあ」いいながら剣ちゃんは折れたポッキーを食べた。
次は慶ちゃんと忍ちゃん。次も忍ちゃんのいちごポッキーが折れた。
「しかたないわねえ」溜息まじりに忍ちゃんはいちごポッキーを食べた。
そして剣ちゃんは新しい剣のポッキーをもらって再挑戦。また慶ちゃんの勝ち。
「へへ~ん!慶タンは強いのだ!」
慶ちゃんは得意満面です。
次は忍ちゃん。また慶ちゃんの勝ちで忍ちゃんはいちごポッキーを食べる。
何回やっても何回やっても慶ちゃんが倒せない。
「ちぇ」「しかたないわね」不満顔で二人はポッキーを食べ続ける。
最初は大喜びしていた慶ちゃんの顔にだんだん怒りが込み上げてくる。
「なんでみんな勝たないの!慶タンポッキーたべれないじゃん!」
慶ちゃんは怒ってポッキーを床に叩きつけた。するとアーモンドクラッシュポッキーはクラッシュした。
慶ちゃんは床に座り込んで、モグモグアーモンドクラッシュポッキーを食べた。
その食べ方がハムスターみたいでかわいかった。