空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
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久し振りに夜更かしして深夜ラジオを聞く。
伊集院光のラジオが関西ローカルでも配信になったという話を聞き、
眠い目をこすりながら夜中まで起きていることにした。
シーンと静まり返った部屋。
夜の10時までには池内系の連中は全部寝てしまう。
基本日の出とともに起き上がって太陽の光とともに元気になる。
日が暮れると元気がなくなり、しだいに寝たり、消えたりしていく。
池内慶は私の服袖をつかみながら寝言をいいつつ、うっすらと消えていく。
夜更かしは体に毒だからしないほうがいいとは友人からよく忠告されるし、
霊たちも丑三つ時以降に人間が起きているのは非常に危険で、やめたほうがいいと
忠告してきた。
この時間にネガティブなことを考えると魔を引き寄せるという。
ようは、ネガティブなことを考えなければいいんだろ。
私は伊集院光のお笑いラジオを聞いて大笑いしたいだけなので、人を憎んだり、呪ったり、
恐怖を感じたりする感情を感じることはありえな。
伊集院光のラジオはとても面白いと評判をインターネットで聞いていたので、ぜひ、一度
聞いてみたかった。本当はもっと早い時間にやってほしいんだけど、
この時間枠なんだからしかたがない。
夜中になり、番組が始まる。
どこからともなく赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。「あれ?」と思ったけど、すぐに収まったので
気のせい、気のせい。
駄菓子屋のバアさんの話をしていた。駄菓子屋、なつかしい。この番組は面白いだけじゃなくて
ノスタルジーを感じるな。私たちが子供だった頃の思い出。
そこで、古い駄菓子屋さんを見つけ、そこに置いてある古いゲーム機、10円玉かコインをはじいて、
最後まで行ったら景品がもらえるような遊戯機械を伊集院が発見したという。
ああ、そういうのあった、あった。
伊集院はそれをテレビの撮影で使わせてもらいたくて、そのバアさんと親しく話しながら、
そのゲームに興じていたという。別にこのゲームえ景品をもらうのが目的ではなく、
このゲーム機をテレビの撮影で使わせてもらう事が目的で、しかも、使わせてもらったら1万円の
レンタル料を支払うことが決まっていたらしい。
伊集院がなんとなくバアさんに「こういうゲーム機とかテレビの撮影で使ったら1万円くらい
レンタル料もらえるらしいよ。」とさりげなく、水をむけてみる。すると、バアさんは、
「絶対そんなうまい話はないよ!」と言って信じない。
こりゃ1万円払えば絶対喜んで貸してくれると思った伊集院はテンションがあがって、
喜んでゲームをやりはじめる。すると、偶然にコインがゴールまで行って、景品交換札が
出てきてしまった。それをみてバアさんは急に不機嫌になり「さあ!もう帰った!帰った!」
と言って伊集院を追い返してしまったそうだ。
たった10円そこらのお菓子の景品をケチったために1万円を逃してしまったバアさんの話。
それを聞いていて、ああ「あるある!あるある!」と思ってしまった。
相手が本当に周囲から顧みら得ない状況にあったり、孤立して相手にされてない状況を見かねて、
こちらとしては、完全に不利益しかないのに、助け舟を出すような提案を出しているのに、
無視されたり、利用されていると思われて、極度に警戒されて排斥されたり。
たいがい、孤立したり、窮地に陥っていたり、周囲からお声がかからない人ほど、
「自分が利用されているんじゃないか!自分が損をするんじゃないか!」
と思いこんで「絶対に利用されないぞ!」とハリネズミのように防衛線を張っている。
しかし、本当に詐欺師が利用したいのは、そんな困窮したり、周囲からお声がかからない人ではなく、
有名人や、大成功者や大金持ちですから。
それは、冷静に考えればわかるはず。
それでも、そういう困窮している人にかぎって、そういう態度をとって、善意で手を伸ばしたこちらとしては、
しごくガッカリするものだ。
そんな、人に親切にしようと思って手を伸ばしたのに、相手から手を払いのけられた経験が
頭をよぎって、少しネガティブな感情が頭をよぎった。
しかし、冷静になっていないのは自分だった。
そんな人はほっておけばいいのだ。
自分は、人からお願いされて、ブログをはじめたり、人から誘われて漫画の原作書いたり、
そうした善意のご縁をいただいて、有り余るような幸せを手に入れた。
いやなこと以上に周囲の善意によって有り余る幸せとご恩をいただいている。
もし、自分がその御恩返しをするのであれば、まず、私に幸運を与えてくれた恩人、
チャンスを与えてくれた人たちや組織、それら方々に対してまずご恩返しを
することが先決であって、人を上から目線で見下し、手助けしてやろうなどと
傲慢も甚だしい行為なのだ。たとえ孤立していようと、困窮していようと、
自ら救いを求めない人は救いを求めてないのだから放置しておくのがいい。
それよりもさきに、御恩を受けた方々への御恩返しが先だろう。
とんでもない自惚れであり、有頂天である。
しかし、そのときはそれに気付かなかった。
「人に親切にしても結局は損だな」などと思ってしまった。
損得で人に親切にするのか?ならば、私自身にチャンスと幸運を与えてくれた人たちはどうなる?
それは、自分の顔を自分で見るべき問題だろう。
でも、そのとき、そんな事には気付かなかった。
極端に思考が狭くなっていた。
もうラジオを聞いてなかった。
そうしているうち、昔、自分のブログが荒らしにあったことを思い出した。
「どうして、みんなが楽しむために一生懸命頑張っているのに、そんなに執拗に嫌がらせしてくるんだ。」
ネガティブな感情が連鎖して大きくなってくる。
2chにもスレッドが立って、叩いているという噂も聞いた。
何で?ただ、みんなに楽しんでもらおうとしているだけなのに。
しかし、本当はそれを有り余る応援を沢山いただいていた。
励ましも、そしていっぱい、いっぱい勇気をもらったじゃないか。そして、
今、私はチャンスをもらって、幸福の絶頂にいる。
今こそ、御恩返しをしなきゃいけない時なんだ!その時なんだ!
しかし、その深夜の私の頭には、幸福回路が遮断されていた。
その扉を閉じている黒いドア、それこそが「増長!」
「俺はここまでやったんだ!俺の力なんだ!」といううぬぼれ!
実は、多くの方々の善意、愛情、好意によって、支えられてきたのだ。
決して私の実力などではない!
しかし、その深夜の時間、私はそれに気付かなかった。
ネガティブな感情がどんどんトグロを巻きながら大きくなっていく。
部屋の南西の方向でピシッと何か小さく割れる音がした。
しかし、ネガティブな感情に支配されている私は何も気づかなかった。
そのとき、「メリメリメリ!」と空間が裂けるような大きな音がした。
なんだ!驚いて私は我に返り、部屋の南西の方角を見た。
何もなかった。
ああ、びっくりした。
ラジオがなっていた。
「いかん、いかん、私は多くの人たちの御恩と愛情に支えられて現在があるんだ。
そして、今はとても幸せなんだ。幸せすぎて、余裕がでて、つまらないことを
考えてしまったんだ!」
「私にチャンスをくれた人に、私に期待してくれた人に、私を応援してくれた人に、私を励ましてくれた人に、
もっと感謝しよう!そしていっぱい!いっぱい!私にできるご恩返しをしよう!」
そう思ってラジオを消した。
こんなところで怠けてる場合じゃない。
今日は早く寝て、明日も早起きして頑張ろう!
そう思って、私は寝た。
珍しい客人。
イリュージョンを見せるのがいる。
私の部屋の南側の窓。
すりガラスで外は見えないのだが、そこに仙人の住む霊山を映し出す。
剣のように切り立った山の頂上に白髪で長いヒゲをたくわえた老人が座禅を組んでいる。
ただ、沈黙して座禅をくんでいる。
ただひたすら。どんどんその映像がこちらに迫ってくる。
「突っ込んでほしいんだろ。」振り向きざまに私が言うとその仙人は黙っている。
しかたないのでパソコンを立ち上げて、色々書きものをしている。
「お若いの、なぜこんなところまで来なさった。」仙人が口を開く。
「いや、俺の家だよ」私が答える。
また、しばしの沈黙・・・・・・・・。
カタカタと私がパソコンのキーをたたく音だけが静寂の中に響いていく。
「ふぉっふぉっふぉ、どこまでそのやせ我慢が続くかの、若いの。」
仙人がまたちょっかいを出してくる。
「やせ我慢とかしてねーし、とっとと帰れよ。」
そう言ってやると、仙人は少し体を小刻みにふるわせて、
「バ、バーカ!」と精いっぱい震えた声を出して消えていった。
まあ、だいたい、仙人とか大天使とか年食ってそうなものに化けるのは
まだ若い妖精だ。
年取ってる奴ほど省エネで体を知っさくして若づくりして出てくる。
そんなもんだ。
あとで池内慶が名前を教えてくれた。
田中各(でんちゅうかく)まだまだ修行がたりんの、ふぉっふぉっふぉ。