池内忍が無言で正坐している。朝から何も話していない。
目の前には四方に封印の札が貼られた白木の箱が置かれている。
池内忍の顔には額から顎にかけて縦にお札が貼られている。
白木の箱の中には池内忍の引き抜かれた舌が入っている。
池内忍は天界に対して嘘の善徳申請をしようとして書類を花藤子に
提出し、氏神様の鏡の前に申請書類を送付するために立ったとき、
鏡に舌を出している池内忍の姿が映った。
このため、池内忍はその場で取り押さえられたのである。
当然、花藤子は人の心を読む法力をもっているが、
池内忍は自分がついた嘘を本当だと信じ込んでしまうという
恐ろしい特技をもっているので、花藤子は見破れなかったのだ。
池内忍は「私は嘘をついてない!これは何かの間違いだ!」と必死に
訴え、もがいたが、そのうち、自分が嘘をついていることを思い出して神妙になった。
ただちに地獄の閻魔堂から査察官たちが訪れ、池内忍の舌を引き抜き、
差し押さえを行って白木の箱に入れ、競売物件リストに載せた。
池内忍は競売が開始される前に善徳を納入するか、競売された舌を
誰かが善徳で購入するまで梵天にふんずけられたまま動きがとれない。
池内系たちは大騒ぎである。「どうか忍ちゃんを助けてあげて!」と池内慶がいう。
「いや、お前が買い戻してやんなよ。」と言ってやったが、
「もうやめて!慶たんの善徳の貯金はゼロよ!」と叫ぶばかりである。
最初から予想できた事だが、日ごろはらゲームしかしてない池内剣も善徳の貯金など
あるはずもない。
しかたがないので、私が神社に落ちている犬のウンコをティッシュで拾ってゴミ箱に入れると
いうハードな善徳をこなして、なんとか池内忍の舌を競売から取り戻した。
池内忍は謹慎処分のお札を顔に貼られて我が家に送り返されてきた。
このお札は謹慎処分がとけるまで取ることができず、無理やりはがそうとすると
顔の皮がめくれ、永遠に元にもどらないので、謹慎期間が終わって勝手にはずれるまで
放っておくしかない。
舌が入った箱の結界お札も謹慎処分がとけるまでとれないので、舌を箱から出して、
口にもどして話せるようになるまでにまだ時間がかかる。
池内忍は、帰って来た時こそ神妙にしていたが、しだいに飽きてきて、
ねっころがってポップティーン「ネコたれ目になれちゃう!特集号」を読み始めた。
それも飽きたのか、池内剣がやっているファミコンソフト三国志Ⅱを後ろで見物しはじめたが
そのうち怒り出してドンドン飛び跳ねた。
「なんだよ」いぶかしそうに池内剣が池内忍を見る。
池内忍はなにやらチラシの裏にボールペンで書く「ダウンロードが遅い!死にそうになる!」
池内剣はめんどくさそうな顔をする。「うるさいなあ、嫌なら見なきゃいいだろ、あっち行ってろ。」
すると、池内忍はまたチラシの裏に池内忍は怒りながら何か書く。
「いいわよ!私は一人でパソコンで
東方嘘偽樂やって遊ぶから!あんたにはやらせてあげないかんね!」
そう書いたチラシを池内忍はクシャクシャに丸めてその場に叩きつけてどこかに行ってしまった。
私は池内剣に聞いた「
東方嘘偽樂ってどんなゲーム?」
すると池内剣は答えた「ん?そんなゲームないよ。」
どこまで嘘つきなんだ池内忍
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11月24日から26日まで取材旅行で
留守にします。
その間、ブログも書けませんし、コメントへのご返信もできません。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
主な目的は織田信長ゆかりの神社に本の出版のお礼の参拝をすることです。
京都の建勲神社をはじめ各地の神社をかけ足でめぐってきます。
御願するときだけお願いして、願いが叶ったら知らん顔では
義理が立ちませんからね。
心から感謝の気持ちを神様にお伝えできたらいいなと思っています。