空想ファンタジーブログです。
私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
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「もうすぐ年末だから聖地巡礼に行こう!」
池内慶が言いだした。
「いやだよ、金もないし、時間もないし、行けるわけないだろ!」
私がそういうと、池内慶は部屋の床に転がって「だや!やだ!やだ!聖地巡礼行きたい!」と
だだをこねた。
なんでこいつ、こんなに必死なんだ・・・・ひょっとして、聖地でエネルギー補給しないとこいつら
消えちゃうとか!?
もしそうだったらやばいので、池内慶に聞いてみた。
「ところで聖地ってどこだよ。」と私が聞くと池内慶は「喜春城公園の裏山だよ。」と言った。
はあ?!
そんなとこが何で聖地なんだ。
また、わけのわからない事を言っていると思いつつも、
もしかして何かあるかもしれないと思って、インターネットで調べてみる。
そうしたら、公園の中にあった!
夕霧寮古墳という古代の遺跡が!
すでに朽ち果てて、その存在はわからないものの、公園の裏山に古墳があったなんて
知らなかった。
そこに行ったら、もしかして池内系たちと関係ある古代のメッセージがわかるかもしれない。
私は軽い興奮を覚えた。
場所も近いことだし、図書館に古文書を調べに行くついてに行ける場所だ。
私は、広い公園を抜けて、森の中をかきわけ、高なる鼓動を抑えつつ、一生懸命地図を
見ながら古墳をさがした。そして、見つけた!!!
「やった!古墳がみつかったぞ!
それは小高い盛り土のようで上に何本も細い木が生えている。
これでは、普通に見ただけでは古墳かどうかなんて判別できない。
しかし、池内慶がこの場所にあんなに来たがるということは、必ずここに
古代の謎をひもとく、何らかのヒントがあるに違いない。
「おい、池内慶!古墳に到着したぞ!」私が少し興奮ぎみに池内慶によびかけたが、
池内慶は私よりもっと先に進んでいた。
「こっち!こっち!」と手招きする。
池内忍、池内剣もでてきて、先に進もうとする。
なるほど!この古墳は実はダミーで、もっと先に実は隠れた古代遺跡があるんだな!
私は池内系たちに導かれるまま、そのあとについて行った。
古墳を西側にくだってずっと坂を降りていく。
その向こうはすでにアスファルトで塗り固められた道路だ。
その横にはコンクリートの建物がたっている。
「おい!そっちには何もないぞ!」
私が声をかけると、池内系たちは「聖地だー!」
と言ってそのコンクリートの建物に走り寄った。
は?
池内慶が興奮気味にその建物に指をさす。
「聖地!聖地!」
意味が分からない。
私がポカーンとしていると池内忍が顔をしかめて言った。
「馬鹿じゃない、聖地と言ったら弓道場にきまってるでしょ!」
まあ・・・・・・・こいつらを管理している藤子さんの氏神様は鋼鉄でできた鬼を串刺しにできる
神の矢が収められた弓矢の神様でもあるんだけど。
こいつら・・・・・・・ただ弓道の練習がみたかっただけか・・・・。
こいつら、古代の古墳とかは全然興味がなかったようだ。
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「ああ・・・ヒマだなあ、いつまで続くんだこんな怠惰な日常。」
パソコンの前で必死に作業している私の横で池内剣がねっころがりながら言った。
一度は言ってみたいわそんな言葉。
「おい、お前、ヒマだから牛乳大王でマンゴー牛乳買ってこいや。」
ねっころがりながら池内剣が私に向かって言った。
当然ながら私は無視した。
ああ、こいつの顔、一度でいいから思いっきりふんずけたい。
色々毎日不安な日々だ。
出版した本は順長に売れ取るんだろうかとかいろいろ。
でも、気にしない気にしない・・・・・・。
と心の中で念じていると、背後で呟き声がした。「とんちんかんちん一休さん」
「うわっ!」と声を出して振り向くと、そこに智伯が居た。
「何言ってんだよ、お前!」私が言うと智伯は「いや、そちが心の中で「気にしない、気にしないっ」
などと念仏の如く唱えていた故、一休禅師が頭に浮かんだのだ。」智伯はそう言い、言葉をつづけた。
「なんなら、その前に考えてたことも言ってやろうか。」
「わあああああ!!!言うなあああ!!!」そう言って私はあわてて智伯の口を手でふさいだ。
池内剣が不審そうに私をにらむ。
「汚い手をはなせ」そう言いながら私の手の甲をつねった。
「いててっ!」私は智伯から手を離した。
「久しぶりに不動産情報を見に来た。見せよ。」智伯がそう言うので、私は
インターネットのサイトを不動さん情報を智伯に見せた。
「ああ、ここのマンションで中古の売り部屋ができたのか、ここの海辺のマンションはな、
昔マリンセンターと言って、市民プールがあって、巨大タコのオブジェがあったのじゃ。そして
その横の小学校がある場所は大きな海水プールがあって、そこでイルカを飼っていたのじゃ。
その昔、喜春城公園には猿がおっての、鹿も飼っておったかの、大観橋をわたった
西の場所に芝居小屋があっての、昔はよく人々の笑い声が聞こえていたものじゃ。」
などと嘘か本当か分からないことをぶつぶつ言っていた。
智伯は、ひとしきり不動産情報を見ると飽きたのか南の方へノコノコ歩いて行った。
すると、そこに松岡狼と松岡炎が現れて智伯に丁重に頭を下げていた。
智伯が手のひらを上にむけると、そこから徳利と杯が出てきた。
智伯はその杯を松岡狼と松岡炎にわたして、とっくりの中の酒らしきものをついでいた。
「またうちの神棚からお供えの酒をちょろまかしやがって。」と思っていると
智伯がキット目をつりあげて私の方を向き直った。
「無礼な!誰が酒を盗んだというか!これはサラダオイルじゃ!」
そういう智伯に私は呆気にとられた。
こいつら、サラダオイルなんか飲むのか。しかし、こいつらは神前か仏前にある食べ物、
もしくは私の思い出の中にある食べ物以外食べられないはずだ。
当然、私はサラダオイルなんて飲んだ記憶はない。
「無礼ものめ!そんな失礼なことを思ってたのか!これは智伯様に信者がお供えしたサラダオイルだぞ!」
松岡炎が怒鳴った。
なんだ、智伯って信仰者がいて、しかもお供え物ってことは祠をもっているのか。
「ねえ、智伯もサラダオイル飲むの?」私がそう問うと智伯は眉をひそめ、少し不快そうな顔をした。
「我は眷属ゆえ供物は食べぬ。よってこの者たちにおすそわけしておるのだ。」
智伯がそう言うの合点がいった。
私は松岡系にはエサを与えてないのに、松岡系がこの辺を徘徊しているのは、
こいつがエサをやってるからだ。
「この辺りを徘徊するノラにエサを与えないでください。」私がそう言うと、松岡系は
「ペットちゃうわ!」と大声で怒鳴った。
私の言葉を聞いた智伯の目がキランと光る。
「かく言うが、そちは近所の地域猫のとらちゃんに内緒でヤマザキナビスコのリッツを1枚たべさせたであろう。」
智伯の言葉を聞いて私は青ざめた。
「わー!ごめんなさい!1回だけです。とらちゃんがあまりにも可愛かったので!もう二度としません!」
私が謝ってしまった。
ぱらりら!ぱらりら!ういーん!ういん!ういん!ういん!がががが!
家から50メートルほど向こうにある国道を暴走族の集団が爆走している。
うるさいなあ、仕事に集中できない。
と、思っていると、キキキキー!バーン!とけたたましい音がした。
事故りやがったな。
ま、いいか、他人ごとだしどうでもいい。
静かになって仕事に集中できるし。
私はそう思ってパソコンに向かって字を打ち始めた。
その頃、道路では事故った暴走族の兄ちゃんが苦しんでいた。
「うーっ、くそったれがあ。」うめいている兄ちゃんの上に白いフワフワした霧がういている。
それは人間の目には見えない。
その霧は次第に実体化して上半身白ワンピースの女の姿になった、ストレートのロングヘアーで
前髪はきっちりと切りそろえてある。
胸ののところははだけていて、そこから大きな胸と黒いブラジャーが見えている。
上半身の姿は明確化したが、下半身はぼやけていて霧のままだ。
その女は自分の眼下で呻いている兄ちゃんを見てニンマリと笑う。
「あーら、この道路は事故多発地帯なのに危険運転をしてくださるとは、
わたくしをお舐めあそばしてくださいましたわねえ。」
そういいながら女は黒いブラジャーからナイフを取り出して、苦しんでいる兄ちゃんの脚を
ガリガリホークでひっかいた。
「ぐわっつ!」兄ちゃんはうめき声をあげる。
「おい!大丈夫か!」暴走族の仲間が走り寄ってくる。
そして倒れている兄ちゃんの脚を見た。
「ひでえ、足がアスファルトにこすれて血だらけになってるよ、」
女は地面の土に一生懸命手をこすりつけて、それを兄ちゃんの体中の傷に刷り込んだ。
「バイ菌入れ~バイ菌入れ~、感染して腐って死ね~、あら楽しい。」
女はニコニコしながらうれしそうにその作業をつづけた。
すりつけられるたびに兄ちゃんはうめき声を上げる。
しばらくして救急車が到着し、兄ちゃんをタンカに乗せ、傷口を消毒液で洗浄した。
それをみて女は冷めた顔になってふわふわと上空に浮かんでいった。
「あ~ら、もう終わりですの、面白くないですわ、もっと苦しんでのたうちまわって死ねばいいのにい~。」
そういうと、女はしばらく中を漂っていた。
「あ~悪いことする人間を不幸にしたい、不幸にしたい、不幸のどん底に突き落として嘲り笑いたい。」
そう言いながら、女はふっと私の家の方向を見た。
私の背筋がゾクット寒くなった。
「お慶さ~ん!」いきなり、変な霊みたいなのが、私の部屋に飛び込んできた。
その霊は胸の黒いブラジャーから巨大な植木ばさみを取り出してきて、私の首めがけて大きくハサミを
開いて飛びかかってきた。
目が血走っているのが見えた。
首を切り落とされる!っと思ったとき、目の前に池内慶が現れて、細身の剣でその巨大な植木ハサミを
受け止めた。
池内慶の顔は真剣だった。
「池下斬ちゃん、この人はいい人だから殺しちゃだめだよ。」
そう言うと黒い長髪の女はにっこり笑った。
「あら、ごあいさつがわりですわ、お慶さんだったら必ず剣でうけとめるって分かっていたし。」
女のその言葉に池内慶は答える。
「でも、池下斬ちゃん、目が本気だったよ。」
池下斬はニンマリ笑う。
「あら~、本気ぐらいでやらないと面白くないじゃな~い。」
そういってご機嫌だった池下斬の顔が急に真顔になった。
「ん?」そういってあさっての方向を見る池下斬。
頭の上からピコッとキツネの耳のようなものが二つ出た。
「あの兄ちゃんが近くの病院の集中治療室に入ったようね、ちょっくら行って、
生死の境をさまよわせて、おちょくってあげようかしら。」
そう独り言を言うと、池下斬は池内慶の方をみてニッコリと笑った。
「また来るわね~、大好きなお慶さ~ん」
そう言って池下斬は霧のように消えていった。
なんかすごいのが来たな。
池下ってことは、ひょっとしてあと2人くらいあんなえでつないのがいるのかな。
そう思っていると、池内慶が怒ったような顔で私の顔を見た。
「だめだよ!なんでも怒りや暴力で解決しようとしちゃ!」
私は面くらった。「何言ってんだよお前。」
池内慶はじっと私の目を見て言った「霊の世界には波長の法則ってものがあるの、
だから、あなたが人に対して、怒りや憎しみ、呪いによって物事を解決しようと
思ってはだめなの!」
そう言われて私にも思い当たることがあった。
たしかに暴走族はうるさかったし、心の中で「くそっ、仕事ができねえよ、死ねよ。」とも
思ったし、「事故にでもあって死にやがれ。」と思ったけど、思っただけだよ。べつに、
自分で手を下して殺したわけじゃないし。
でも、それでも、その波長につられて、変な霊がよってきちゃうのなか。
世のなあむつかしいよな。
心の中で誰に対して「お前なんか死んじまえ!」って思ったことなんて、
誰にでもあるよねえ。それでもだめなのかなあ。
そう思ってると慶が「だめ!」と言った。
こいつ、いつも子供じみているのに、なにか要のときになると、
しっかりしたことを言うよな。
「ごめん」ちょっとはずかしかったが、私は少し赤面しながら、慶に謝った。
慶はにっこり笑って私の頭をなでて「いい子、いい子」と言った。
「でも、俺は絶対許せないと思った奴に対しては、これからも死ね!と思っちゃうかもしれない。
それは、とめられないよ。」私がそう言うと慶は「それはしかたないよ、でも、もしそう思っちゃったら、
必ず私にごめんって謝ってね。」と言った。
その横から池内忍が顔を出す。
「人間は、自分の残虐衝動、暴力衝動を正義だと正当化したとたんに、その残虐衝動が
暴走を始めて、人を踏みにじることが楽しくて楽しくてたまらなくなる。だから、
それは悪いことだって、自覚する歯止めが必要なんだよ、それくらい覚えとけバカ者。」
なんか慶に言われると素直に受け取れるけど、忍に言われるとムカつくなあ。
思わず「死ねよ馬鹿!」とか言いそうになったけど、その言葉を一生懸命飲み込んだ。
206 :この名無しがすごい!:2009/11/30(月) 23:53:38 ID:5Vey9KOx
ストーリーの骨格は基本こうすれば賞は取れる
起 ヒロインとの劇的な出会い 究極はラピュタ。あんな素敵な出会い方は他にない
承 話を展開させつつ伏線をばらまく 伏線は多いほうが良い
転 2番目に重要な伏線を回収して話を90度あるいは180度転回させる
結 ばらまいた伏線を怒濤の勢いで回収し、物凄いインパクトと共に物語の幕を引く
あとがき 一人漫才
2ちゃんねるで、小説の書き方のコツが書いてあった。
単純に感動する。
私がメモ用紙にそれを書いていると池内慶が珍しく納得したようにうなづいている。
「なるほどー福扇をたくさんあつめた人が勝ちになるのね。慶たん、あなたのために、
ほかの人から福扇をみんな奪っちゃって、あなたが勝てるようにしてあげるね!」
慶がそういうので、めんどくさいので「そうだね、よろしく頼むよ。」
と言っておいた。
どこから持ちこんできたのか、手提げカバンくらいの大きさのプラモデルの紙箱みたいなものを
池内剣がもってきた。その箱をあけて、何か熱心に組み立てている。
モデルガンだ。
嫌なものを持ちこんできやがった。
高校生のころの嫌な思いでが蘇る。
ミリタリー好きの友人にそそのかされてS&WM439のモデルガンを買った。
うちの家は親が教育者なので、それを見せたら、母から人殺しの道具を買って!と言われて
こっぴどく怒られた。
モデルガンであっても許せないらしい。
嫌な思い出が蘇った。
モデルガンが完成したら池内剣は弾丸の薬莢に火薬を一つづつ詰めだした。
そして、全部詰めおわると私に向かって銃口を向けた。
当然、モデルガンだから弾は出ないけどね。
人に向けて撃ってみたいんだろう。悪い子だ。
「やめろ!撃つない!」私はそう言って止めたが、それを聞いて池内剣は益々調子にのった。
「お前は俺を怒らせた!お前に明日を生きる資格はねえ!」
そう言いながら、池内剣はモデルガンの引き金を引いた。
パン!と軽い音がして薬莢がモデルガンから飛び出す。
それを見た池内剣は興奮して連射で引き金を何度も引いた。
パン!パン!パン!と軽い音とともに勢いよく薬莢が飛び散る。
そして最後の薬莢がとびだしたとき、パスン、と変な音がした。
ああ、だから止めろと言ったのに。
モデルガンの部品、トリガーが折れていた。
「あー!」池内剣は叫んで涙目になった。
私が高校生の当時、今みたいに外国からピストルが簡単に入ってくる時代ではなかった。
だから、モデルガンを改造してピストルにしようとするような滑稽な事件が時々あった。
そのため、モデルガンの部品は極度に弱体化しており、すぐに壊れる。
当時の私も、調子に乗って何度もモデルガンを連射したあげく、トリガーが折れてしまったのと、
親に怒られたショックで、二束三文でミリタリーマニアの友人にそのモデルガンを
譲ってしまった。
あとで友人に聞くと、壊れた部品は簡単に会社に連絡すると有料で送ってくれるそうだ。
私がモデルガンを売ってからそれを教える友人もどうかと思った。
池内剣の手の中にあったモデルガンはトリガーが折れるとともに、霧のように消えていった。
私の思い出の中ではトリガーが折れた段階で、モデルガンに対する思い入れが
途切れてしまったからだ。
池内剣は半泣きになって部屋の隅に行くと、
しばらく体育座りをして落ち込んでいた。
そんなことで落ち込むなよ、昔の自分を見ているようで恥ずかしいじゃないか。