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頭の中の池内慶

空想ファンタジーブログです。 私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。

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あたぼうよ!こちとら江戸っ子でい!(嘘)

久しぶりに父とスーパーに買い物に行きました。
最初にイチゴ売り場にいくと章姫が売っていた。
長細くて、酸味の少ないイチゴだ。こえは忍ちゃんの好物なので、忍ちゃんがもらう。
次にプチトマト。
これは慶ちゃんがもらう。そのまま、お豆さん売り場を通り抜けて生鮮食料品売り場へ向かう父。
「剣ちゃんのがないよ!剣ちゃんぼっちだよ!」
剣ちゃんが叫ぶ。そのとき、父は思い出したようにお豆売り場に戻った。
「あ、これ買うの忘れてた」そう言って黒豆のお豆さんを買う。
「やったー!」剣ちゃんが喜ぶ。
そのあと、カップラーメンが売ってたので一個買う。
慶ちゃんたちはカップラーメンはもらわないけど、カゴの中に入ってカップラーメンの上をたたいて
口で「ぼぼんがぼんがぼんがぼんが!」と叫びながら太鼓の代わりにしてあそんでいる。
「麺がくずれるからやめろよ」と言っても、調子に乗ってやっている。
次にチーズ売り場に行くがそこは素通りしてお菓子売り場に行く。
そこでぼんち揚げを買う。
ぼんち揚げは揚げ物が好きな慶ちゃんがもらう。つぎにマシュマロ。これは忍ちゃんの好物だ。
「またしても私がぼっちだよ!剣ちゃんはいつもぼっちだよ!なんで?なんで?」
怒って剣ちゃんが叫ぶ。
別に剣ちゃんをのけ者にしてるんじゃなくて、おっとりしてて、選ぶのに時間がかかるので、
先に慶ちゃんや忍ちゃんがほしいものをとってしまうだけなんだけどね。
父はそのままお菓子売り場を出て行こうとする。剣ちゃんはちょっと涙目になっている。
「あれ、いつも、これ買ってたんじゃなかったっけ」
私が独り言のように言うと父は立ち止まる。
「ほら、このピコラっていうイチゴ味のお菓子」
「ああ、そうだったね」
そう言って父はピコライチゴ味をカゴに入れた。
これは剣ちゃんの好物だ。
「やったー!」剣ちゃんは大喜びしたあと、私の足にだきついてきた。
「ありがとね!」
ちょっとほっとした。
そのあと、イチゴジャムパンを2個かったが、一つは忍ちゃんがとり、次に慶ちゃんが手をのばそうとしたら
少し躊躇して剣ちゃんの方を見た。慶ちゃんも気をつかっているのだ。
「これ、剣ちゃんにあげるよ!」そう言って慶ちゃんはイチゴジャムパンを剣ちゃんに譲った。
「ありがとー!」剣ちゃんは喜ぶ。
次に缶ジュース売り場でコーヒーが59円で売ってたので、父が二つ買う。
次は慶ちゃんの番だけど、慶ちゃんはこれを受け取らない。
「これもみんなにあげるよ!」
「えーでも、それだと慶ちゃんがみんなより二つも少なくもらわないことになるよ」
心配そうに剣ちゃんが言う。
「大丈夫だよ、慶タンばっかりいい思いしてもだめだからね」
ああ、慶ちゃんもちょっと気にしてるのかなと思うと、ちょっと気の毒になった。
自分では慶ちゃんばっかりエコヒイキしてるつもりはなかったんだけど。
でも時々、剣ちゃんが私のことを「ヒイキマン!」と呼ぶことがある。
ペプシマンのcmの音楽を口ずさみながら「でってーれてれでってーれてれ、ヒイキマーン!」
とか言ってる。
でもね、慶ちゃんは本当に私に対して好意をもってくれているので、ついついかわいくなっちゃうんだ。
父は気前よくお菓子を買うので精霊たちは父が好きで、父を見つけると、「ぱぱしゃ~ん!」と
叫びながら走り寄っていく。慶ちゃんもごたぶんにもれず「ぱっぱしゃ~ん!」と言って寄っていくが、
しばらくして立ち止まり、ちょっと躊躇したあと、私の方を振り返り「大好き~!」と言って
慶ちゃんだけ私にしがみついてきたりすることがある。すごく一途なところがあって、
だから、かわいいなと思ってしまう。忍ちゃんも剣ちゃんもかわいいし、平等にあつかわないと
いけないので、気はつけてるんだけどね。
そういう日頃の事があるので、慶ちゃんは今日は遠慮してるみたいだ。
父はそのままレジに向かう。慶ちゃんは自分だけ二つも少なくしかお供物がもらえなくて、
ちょっと涙目になってるけど、我慢して唇をかんでいる。
ふと、父が立ち止まった。
「あ、そういえば、おまえ、いつもチーズ買ってなかったか」
父は私の方を向いて言った。
「あ、そうだね、買ってるね」
「じゃあ、ここで待ってるから買ってきなよ」
父がそう言った。
「分かった」
そう言って私はチーズ売り場に向かう。
慶ちゃんもそのあとについてくる。
チーズ売り場にいって、慶ちゃんの好きな雪印のクリームチーズを手に取る。
「うおっ!すごいよ!」
慶ちゃんが声をあげた。
何かと思って見てみると、実は今日はサービスで同じ値段で、2個多くオマケで入っているのだ。
「やったー!慶タン大勝利!」
慶ちゃんは喜んで飛び跳ねた。
「でも、まだみんなより1個すくないね、」
私がそう言うが慶ちゃんは満面の笑みを浮かべている。
「いいよ!コーヒーはみんなにあげるよ!慶タンは気にしないよ」
「えらく気前がいいね」
「あたぼうよ!こちとら江戸っ子でい!」
胸を張って答える慶ちゃん。
江戸っ子ってのは嘘だけどね。
2つオマケをもらえるというサプライズがあったので、
それだけで慶ちゃんは満足してしまったようだ。
私がクリームチーズをカゴにいれると、父はそのままレジに向かった。
結局、慶ちゃんはみんなよりもらえる量が1個すくなかった。
「その代わり、次に優先的にもらえるのは慶タンだからね」
慶ちゃんが言った。
「わかったわよ、好きにしなさい」
忍ちゃんが言った。
ところが、そのあと、父は薬局に入っていったのだ。
「あら、よかったわね、慶ちゃん、お父様はにがーい、にがーいお薬を買うみたいよ。
慶ちゃんはこれを必ずもらわないといけないのよ」
忍ちゃんは目を細めて少し意地悪そうに笑った。
「いやだよー!苦いの嫌だよー!」
叫びながら慶ちゃんがのたうちまわる。
えらく大げさだな。
しかし、父は薬局のレジ前の棚にあるボンタンアメを手に取ると、それを二つとってレジに並んだ。
慶ちゃんは目を丸くする。
「アメちゃんだよ!苦いお薬じゃないよ!」
そう言って、ぴょんぴょんとその場で跳ねた。
「あらあら、よかったわね」
そう言って忍ちゃんが笑った。
「でも、パパしゃんは2個買ったよ、もう1個はだれがもらうの?」
慶ちゃんは忍ちゃんと剣ちゃんを見た。
「あら、江戸の女は宵越しのお菓子はもたないのよ」
忍ちゃんが言った。
いつから江戸の女になったんだ忍ちゃん。
「剣ちゃんはカウボーイだからアメちゃんは慶ちゃんにあげるよ!」
剣ちゃんが言った。
言ってることが色々破綻してるけど気前のいい剣ちゃん。
「ありがとねみんなー!」
慶ちゃんは喜んで走り回った。
今日は慶ちゃんはみんなに親切にして、
一歩ゆずっていたので、忍ちゃんも剣ちゃんも
慶ちゃんが一つよぶんにお菓子をもらっても誰も文句を言いませんでした。
めでたしめでたし。
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