空想ファンタジーブログです。
私と脳内タルパたちの愉快なヨタ話。
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時々九州ラーメンの店に行くのだが、おいしくてつい、替え玉を頼んでしまう。
麺類ばっかり食べていると体によくないのだが。
そうすると、慶ちゃんが出てきて「替え玉禁止!」と言ってくる。
「もっと栄養のあるもの食べなきゃいけないよ!体に悪いよ!」とか言ってくる。
慶ちゃんはとても一途で、こういう文句を言ってくるのも慶ちゃんくらいのもんだ。
忍ちゃんや剣ちゃんはあんまりそういう事言わない。
やっぱり、それぞれ性格がちがうなあと思った。
忍ちゃんは私が買い物してるときによく出てくる。
買い物で悩んでいると「そんな事で悩むなら買っちゃいなさいよ」とか言ってくる。
剣ちゃんはかわいいものが大好きでにこにこ動画で猫動画のかわいいの見てると、
「かわいー」とか言ってコロコロ手足をばたつかせながら転がる。
それを見ているこっちとしては剣ちゃんの仕草のほうがかわいいんだけど。
昔はそんなことしなかったけど、最近なれてきたせいか、剣ちゃんのかわいい地が出てきた感じがする。
慶ちゃんたちの素性についていろいろ考えたんだけど、
慶ちゃんが住み着いている酔芙蓉が生えてる場所って私のおじいちゃんが
高取神社の奥の院の荒熊大明神から神様を勧請してきて祀った場所なんだよね。
それが、空襲で焼けてご社殿が焼けてしまい、そのあと、おじいちゃんは自分でご社殿を
こつこつ作ってたんだけど完成する前に死んでしまった。
それで、それっきりになってたそうだ。
そこに酔芙蓉が生えた。
忍ちゃんは井戸の精霊かなあと思う。
昔、私の家には井戸があって、近所に巨大ビルがたったとき地下水抜き取ってしまったので、
井戸が出なくなったんだよね。
でも、別宅があって、そこにはまだ井戸がある。今時、井戸がある家って少ないから、うちに
居着いてるのかなあと思ったりする。
忍ちゃんが人間があまり好きではないのも、高層ビルを建てるときに井戸の水脈を寸断したり
するからみたいだ。
あとは火なんだけど、うちの家は母が茶道をやっていて炭を焚いたりするのと、
昔からいらない書類を焼くのための石油缶を常駐してて、時々焼いてるからかなあと思ったり。
あと線香を仏壇にお供えするし。
最近はIHが発達してフロの火も電気だったりするから火を使う家が本当にすくなくなったみたいだ。そういう
具合なので、剣ちゃんがうちに居着いてるのかなあと思ったりする。
私は昔から火がスキで、よく火を焚いて遊んでた。
火を見ると飽きない。花火もスキだし。
そういうこともあるのかなあと思ったりする。
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波童ちゃんは自称魔王の妹だそうだ。
かわいいものが大好きで、猫や狐にくっついているらしい。
人間がなでると、そこから人間に感染する。
私は猫が好きなので、野良猫がよってきたら頭をなでてあげる。
猫も嬉しそうだ。
でも、ときどき、波童ちゃんがくっついているらしい。
慶ちゃんは、猫をなでたときはあとで必ず神社の流水で手をあらわないといけないと言っていた。
波童ちゃんはとてもひとなくっこくて明るい性格だが、
怒らせると怖いので、触らぬ神に祟りなしだそうだ。
波童ちゃんに付いてこられたくなかったら、家に帰ったら必ず流水で手を洗い、うがいをすること。
毎日歯をみがいて顔を洗って手をあらい、お風呂に入る事。
こまめに髪の毛を切ること。夜、丑三つ時まで起きていないこと。など色々決まりがあるらしい。
昔は毎月3日に波童ちゃんを鎮魂する儀式を執り行い、
あずき粥を炊いていたそうだが、いまではそういう家は一つもないから、
波童ちゃんはどこでも入りほうだいなんだそうだ。
怒らせると「鎮花祭」という祭事で心を収めないと暴れるのをやめないらしい。
とにかく、日頃から清潔にしていたら、ついてこないそうなので、
そんなに心配はいらない。
世の中には色々な霊がいるものだ。
父と一緒にスーパーにお買いものに行きました。
最近イチゴは章姫が多い。
今日も章姫を売っていたので、それを買いました。
章姫は忍ちゃんのお気に入りだから忍ちゃんがもらいます。
その次、いつものパターンならプチトマトだけど、
今日はふじっこのお豆さんを父が買いました。
おまめさんは剣ちゃんがもらいます。
どうも、今日はプチトマトはかわないみたい。
「残念だったわね」
忍ちゃんが慶ちゃんに声をかける。
「いいもん!きっと慶タンは一番いいものがもらえるもん!”」
慶ちゃんは強がりを言います。
その次、父はカニ蒲鉾をカゴに入れる。
「あらよかったじゃない、カニ蒲鉾」
「ちがうよ!慶タンがほしいのはこれじゃないよ!」
慶ちゃんは受け取り拒否。
最近、慶ちゃんは拒否するとき
「ぷー!」と言って横を向く。
最近慣れてきたせいか、ちょっと贅沢になってきたな。
そのあと、チーズ売り場に行く。
「ちーじゅ!ちーじゅ!」
と叫びながら慶ちゃんがぴょんぴょん跳ねる。
しかたないので、クリームチーズをあげた。
いつもは一柱に一個あげるんだけど、今日はあまりお金がないので、
慶ちゃんに一つだけ。
忍ちゃんはイチゴもらってるし剣ちゃんはおまめさんもらってるし、
慶ちゃんだけもらえなかったからいいよね。
忍ちゃんも剣ちゃんもそれなりに納得している様子。
そのあと、父はわらびもちをカゴに入れる。
剣ちゃんが忍ちゃんの顔を見る。
慶ちゃんと剣ちゃんは前のお買いもので一個ずつ余分にもらっている。
今日は忍ちゃんが一個余分にもらう順番なのだ。だから剣ちゃんは忍ちゃんの
顔色をうかがう。
「あら、ほしかったらあげるわよ」
忍ちゃんが言う。
「ありがとう、じゃあ、もし、ここでお買いものがおわったら、これ、忍ちゃんにあげるね」
そう言って剣ちゃんがわらびもちにタッチする。
その後、父は酢豚を買い、それは慶ちゃんがもらう。
「あら、本当は私が一個多くもらえる日のはずなのに、私がぼっちじゃない、これはどういうこと」
忍ちゃんはちょっと不満顔です。
その時、父がタコ焼きをカゴに入れる。
「良かったね、忍ちゃん」
慶ちゃんがいう。
でも忍ちゃんは不満顔だ。
「あら、私はイタリア人じゃないのよ、タコなんて食べないわ」
「いや、日本人もタコ食べるから」
私がツッコミを入れた。
「じゃあ、慶タンが酢豚とあけてあげるよ!」
「いあらない」
忍ちゃんがそっぽをむく。
「あの忍ちゃん、わらびもちと交換しようか」
バツが悪そうに剣ちゃんがわらびもちを差し出す。
あら、ありがとう、お礼に次に貰うものはあなたがとってもいいわよ。
そう言って忍ちゃんがわらびもちを貰った。
すると、父は次にマシュマロをカゴに入れた。
忍ちゃんは愕然とする。
「なんてこと!マシュマロじゃない、私のマシュマロじゃない!」
その光景を見て剣ちゃんがすごくバツが悪そうな顔をする。
「あの……、忍ちゃん、マシュマロもらう?」
「あら、何言っているの、オーストリア王室をみくびらないでちょうだい!」
忍ちゃんは毅然とした態度をとった。
忍ちゃんあhオーストリア王室と何の関係もないけどな。
忍ちゃんが毅然とした態度をとったので、もうしわけなさそうに剣ちゃんは
ましゅまろを貰う。
その次、甘栗がカゴに入ってきたので、それは慶ちゃんがもらう。
「ああ、美人薄命って言うけど、私のような美しいヒロインはつねに苦難にさらされる
運命にあるのねっ!」
お菓子一つもらえないだけで、此の世の終りみたいに深刻な顔をする忍ちゃん。
「コートではコートでは誰でも一人一人きり 私の愛も 私の苦しみも 誰もわかってくれないー」
憂いを含んだ顔で忍ちゃんが歌いだした。
「ここはコートじゃないけどな」
私は冷静にツッコミを入れた。
すると、慶ちゃんがお菓子売り場の棚によじ登って、その一番上で胸を張って、
忍ちゃんに指をさす。
「追ってきなさいひろみ。あたくしは永遠にあなたの前を走る。あたくしはあなたより先に倒れたりしない。どんなに苦しくとも!」
何をやっているのだお前ら、意味が分からないよ。
その時、父はパン売り場に行った。そして、六個入り六甲ミルク入りロールパンを
買い物籠に入れた。
「やったわコーチ!」
忍ちゃんが叫ぶ。
はいはい、よかったね。
父はそのままレジに向かう。
「結局、私は一個多くもらえなかったわね。」
そう言って忍ちゃんが溜息をつく。
その時、慶ちゃんがレジの向こうに指をさした。
「まましゃ~ん!」
そこに、買い物が終わって、ビニール袋に買ったものをつめている母がいたのだ。
レジで会計が終り母のところにいく。
「あ、あれはっ!」
忍ちゃんが指をさす。その向こうには
おフランス企業のダノンのプチダノンヨーグルトが入っていたのだ。
「ねえ、これ私がもらっていい?いい?」
忍ちゃんは必死に慶ちゃん、剣ちゃんにきく。
「いいよ」
「いいよー」
慶ちゃんも剣ちゃんも笑顔で承諾した。
「宗方コーチ!」
喜びのあまり、忍ちゃんは私に抱きついてきた。
そのあと、ハッと気づいて、ちょっと顔を赤らめて「ふん」と言ってそっぽを向いた。
ちょっとかわいい。
「ママしゃんとお買いものに行ってきたんだよ!」
慶ちゃんがうれしそうにスルメを見せてくれた。
今回、慶ちゃんが一つ多くお菓子を買ってもらったようだ。
そのほかにもチーズを買ってもらったようで、
慶ちゃんが雪印のクリームチーズ、忍ちゃんがカマンベールチーズ、
剣ちゃんはクラフトのガーリック入りクリームチーズを買ってもらったようだ。
ガーリッククリームチーズには二割引きのシールが張ってあった。
こういう割引シールは慶ちゃんたちは好きだ。
今日は父と買い物に行く。
いつもはスーパーのある建物の玄関から入ってエレベーターで地下に降り、
そこからスーパーに入るので、いつもイチゴ売り場が一番最初に出くわす場所だけど、
今回は自転車で来たのでエスカレーターに乗って地下に降りた。
そこからお惣菜売り場を通って、パン売り場に向かう。
慶ちゃんがマカロニサラダを珍しそうに見ていたので買ってあげる。
「わーい!慶タンいちばんのり!」
喜んでいた。そのあと、父が100円の高級イチゴジャムパンを買うが、特売ワゴンコーナーで
ジャムパンが3個で200円で売っていたので、それを三個かった。
慶ちゃんたちに1個ずつパンが回る。
そのあと、鮮魚売り場に行っていかなごを買ったり、千枚漬けを買ったりして、
なかなかお菓子などを買わない。
「どうしよう、慶タン、前もスルメを一つ余分にもらったから、今回、マカロニサラダ返さないといけないかな」
慶ちゃんが心配そうにしている。母と一緒に買い物に行ったとき、
お菓子を分けて、慶ちゃんだけ1個余分にもらったから、今回は慶ちゃんの欲しいものを選ぶ
優先順位が一番あとになるのだ。
そのあと、父は果物コーナーに行って、イチゴのさちのかをカゴに入れた。
「あ!さちのかだ!慶タンのすきなやつだよ!」
「何いってんのよ、あんた、先にサラダもらってるでしょ」
そう言って忍ちゃんがイチゴにタッチ。
「ううっ……さちのかは慶タンが好きなイチゴなのに」
慶ちゃんが泣きそうになる。
「しかたないわね、サラダと交換してあげるわ」
そう言って忍ちゃんはイチゴとサラダを交換してあげた。
「わーい、さちのかだー!」
慶ちゃんは大喜びだ。
「そしたら剣ちゃんがボッチだよ!剣ちゃんもらえてないよ!」
剣ちゃんが騒ぎ出す。
その時、父はカニ蒲鉾をカゴに入れる。
「忍ちゃんと剣ちゃんはいかなごの釜茹でとカニ蒲鉾もらいなよ」
慶ちゃんがすすめる。
「いらない」
「カマボコはほしくないよー」
忍ちゃんも剣ちゃんも拒否する。
そのあと、父はお菓子売り場に行って、ウニあられを買う。
「ウニあられって慶ちゃんの好物だよね」
剣ちゃんが慶ちゃんを見る。
「いいよ、今回はイチゴもらったから、ウニあられはあげるよ」
そう言いながら慶ちゃんは笑っている。
「わーい」
剣ちゃんはウニあられにタッチした。
その後、梅味砂糖オカキがカゴに入ってくる。
「あら、じゃあこれは私がもらおうかしら」
そう言ってるときに父はカゴにマシュマロを入れる。
「あら、こっちのほうがいいわね」
そう言って忍ちゃんはマシュマロにタッチした。
「じゃあ、これ慶タンのね」
そう言って慶ちゃんが梅味砂糖お菓子にタッチした。
「それじゃあ、また剣ちゃんがボッチだよ!」
剣ちゃんがそう言うので、慶ちゃんは剣ちゃんに梅味砂糖オカキをあげた。
その直後、父はカゴの中にビスコを入れる。
「あ!ビスコだ!」
剣ちゃんは目を丸くする。
「わーい!慶タンがビスコだー!」
慶ちゃんは大喜びした。
ビスコとかポッキーとかパラソルチョコレートとか
定番の子供大好きお菓子は、精霊たちにとって、ものすごく価値の高いお菓子なのだ。
子供に名前が知られている定番お菓子はそれだけ、ネームバリューとしての
精神的付加価値がある。それが精神世界の住人である
精霊たちにとっても大きな価値をもっているのだ。
「いいなー慶ちゃん」
そう言って剣ちゃんが指をくわえた。
「あ、これ剣ちゃんにあげるよ」
気をつかった慶ちゃんが剣ちゃんにビスコをあげて、梅砂糖オカキを貰う。
「ありがとー!」
喜んで剣ちゃんが万歳をした。
「どういたしましてー!」
喜んで慶ちゃんも万歳した。
そのあと、豆腐売り場の横を通ると、厚揚げが半額で売っていた。
それを見た慶ちゃんは黄色の工事現場用安全ヘルメットをかぶる。
「何してるの?」
私が言うと慶ちゃんはどこからともなくハンガーを取り出してきた。
「はんがくー!はんがくー!」叫びながら慶ちゃんは
ハンガーを両手にはめてグルグル回す。
頭にハンガーがガンガン当たるがヘルメットをかぶっているので平気だ。
学習したらしい。
最後に父はスルメをカゴに入れた。
「私はスルメいらないわ」
忍ちゃんは興味をしめさない
「じゃあ剣ちゃんだね」
慶ちゃんが剣ちゃんを見る。
「うーん、ありがとう」
どうもうかぬ顔だ。
「もしかして梅砂糖オカキのほうがいい?いいの?」
慶ちゃんが剣ちゃんの顔を覗き込む。
「でも、今日は慶ちゃんに散々おねだりしたから悪いよ……」
剣ちゃんが気をつかっている。
「そんなこと気にしないでいいよ、慶タンスルメすきだから交換してあげるよ、交換してください!」
「うん、ありがとう」
慶ちゃんと剣ちゃんはスルメと梅砂糖オカキを交換した。
「やったー!今日は剣ちゃんが特別扱いだよー、梅砂糖おかきー!」
そう言いながら剣ちゃんは梅砂糖オカキを上に持ち上げて喜んでいた。
http://www.youtube.com/watch?v=0Ka5kLwb7b0&feature=related
私がユーチューブを見ていたら、差別されて泣いていた黒人の女の人の動画が出て来た。
それをみて慶ちゃんたちがけっこう動揺していた。
「泣いちゃダメだよ!」「慶タンがお友達になってあげるよ!」と必死に
パソコンの画面に向かって訴えていた。
動画を見たあと、父と一緒に買い物に行った。
最初にイチゴを買う。
今日は章姫だったので、イチゴは忍ちゃんがもらった。
そのあと、父はフジッコのお豆さんを買った。これは剣ちゃんがもらった。
でも、父はプチトマトを買わなかった。
「慶タンのトマトはー!トマトはー!」
慶ちゃんが必死で叫ぶも父は素通り。
そのあと38円でコーヒーのミニ缶を2個買う。
「あら、このコーヒーもらっときなさいよ」
忍ちゃんが言うが慶ちゃんは拒否しる。
「コーヒーいらんよ!慶タンもっといいのほしいよ」
贅沢になったもんだ。
そのあと、父はカップめんのどん兵衛を買う。
「これにしときなさいな」
忍ちゃんが言う。
「いらんよー!いらんよー!」
叫びながら慶ちゃんは太鼓みたいにボボンガボンとどん兵衛を叩く。
麺がくずれるからやめてほしいなあ。
そのあと、父はぼんち揚げを買った。
「やったー!」
慶ちゃん喜ぶ。
そのあと、父は88円のみんなのおやつコーナーで海老満月というお菓子を買った。
和風の白い煎餅の中にエビがまぜてあるやつだ。
「あーこれ和風だから忍ちゃんや剣ちゃんはいらないよね」
慶ちゃんが忍ちゃんの方を見る。
「何を言うでおじゃる」
忍ちゃんが急に変な平安言葉をしゃべる。
「ひょー!何その言葉使い。忍ちゃんはオーストリアの王族じゃなかったの?」
「ほほほ、平安貴族のわらわに何ということを言うでおじゃる。わらわは、和風の姫なるぞ、
よって、その海老満月はわらわのものじゃ」
そう言って忍ちゃんは海老満月にタッチした。
そのあと、父はイチゴピコラを買う。
「これは剣ちゃんのねー」
「またもや慶タンがボッチだよー!ボッチだよー!」
忍ちゃんと剣ちゃんに先を越されて焦る慶ちゃん
その時、父が買い物カゴにスルメイカを入れた。
「これもらい!」
そう言って慶ちゃんがスルメイカにタッチした。
乾物売り場を通ってまたお菓子売り場に戻り、父はましゅまろを買う。
「これは私のね」
そう言って忍ちゃんが手を伸ばす。
でも、バーベキューの時、マシュマロを木の枝につけて焼くのってアメリカだよね、
ここはアメリカ好きの剣ちゃんじゃないの?忍ちゃん平安貴族なんでしょ」
「あら、何を言ってるのかしら、オーストリアにもマシュマロはあるのよ」
忍ちゃんは胸を張って言った。
「うおっ!忍ちゃんがオーストリア貴族にもどったよ!」
慶ちゃんが驚いた。
結局マシュマロは忍ちゃんがもらうことになった。
そのあと父はパン売り場に行く。
そこで父はジャムパンを買う。
「剣ちゃんももらうよ!」
そう言って剣ちゃんがイチゴジャムパンを貰う。
「しまった!また慶タンが一人ボッチだよ!きょーおもーまただれーかー、乙女のミンチー!」
と叫びながら慶ちゃんが両手をブルンブルン回した。
刻一刻と近づいてくるレジ、
「もうだめだよー!」
慶ちゃんが絶叫する。そのとき、父が立ち止まった、
「あ、栗買ってなかったな」
そういって、父は売り場に戻って天津甘栗のお徳用パックを買った」
「やったー慶タン大逆転!」
慶ちゃんは喜んでぴょんぴょん飛び跳ねた。
その喜んでいる慶ちゃんの動きが急に止まる。
目を丸くする慶ちゃん
「あれなに!」
慶ちゃんが指さす方向にはキングドーナッツがあった、
「あれって、いつものキングドーナッツじゃん」
私がそう言うと慶ちゃんは激しく首を横に振る。
「違うよ!あれはココアキングドーナッツだよ!」
よくみると、たしかにココアキングドーナツと書いてあった。
新製品のようだ。普通のドーナツが茶色なのに対して、
このココアドーナツはより黒に近い色のドーナツだった。
慶ちゃんはいつもどおり、そのドーナツ売り場に行って、そこの棚の一番上まで
よじ登って人差し指を天高くかかげた。
しかし、今日は「キングドーナッツ!」とは叫ばなかった。
「ブラック イズ ビューティフル!」
慶ちゃんはそう叫んだ。
それに合わせて忍ちゃんと剣ちゃんが「ブラック イズ ビューティフル~!」
と言いながら踊った。
それを何度も繰り返していた。